令和2年度の税制改正により、不動産投資家が購入する居住用賃貸マンションなどの「居住用賃貸建物」について、一定の場合を除き、その取得の際に発生する消費税の控除が原則として認められないこととました。このため、居住用物件を購入しても、従来とは異なり消費税の還付が受けられないこととされています。なお、例外として、購入した居住用賃貸建物を外部に売却したり、居住用からテナント用に転用したりした場合には、居住用賃貸建物の消費税の一部について消費税の控除が認められます(調整計算)。
■控除対象外消費税とは
ところで、消費税の控除ができないといった場合、法人税では新しい問題が生じます。それは、控除対象外消費税という問題です。
控除対象外消費税は、文字通り消費税の計算上控除できない消費税を言います。法人税において消費税と本体価格を分けて経理する税抜経理方式を採用した場合、この控除できない消費税については、原則として雑損失などとして処理することになります。しかし、一定の場合には、その経費性が制限されるとされており、場合によっては5年に分けて償却する必要があるともされています。
なお、この一定の場合とは、以下のいずれかの場合以外の場合を意味します。
・ その事業年度の課税売上割合が80%以上であること。
・ 棚卸資産について発生する消費税であること。
・ 一の資産に係る控除対象外消費税額が20万円未満であること。
■居住用賃貸建物はどうなるか?
居住用賃貸建物の消費税は、上記の通り原則として消費税の控除対象にはなりません。加えて、高額な建物について発生するのでその金額は20万円を超えることが通例ですし、詳細は割愛しますが、居住用賃貸建物を購入する事業者は、課税売上割合が低い場合がほとんどです。結果として、不動産投資家が居住用賃貸建物の投資をした場合には、上記の控除対象外消費税に該当し、法人税の経費も制限される場合がほとんどなのです。
なお、上記の調整計算を行う場合、すなわち外部売却するような場合には、繰り延べている控除対象外消費税について、そのタイミングで経費として認められる模様です。この処理も失念しないように、注意が必要です。
居住用賃貸建物に係る控除対象外消費税額について税理士が解説
2021.04.08 19:00
|
相談LINE
ピックアップ PR
ランキング
総合
社会
1
暑~い夏に、リス&カワウソたちに冷たいプレゼント 仙台うみの杜水族館の企画がやさしい【7/31~8/23】
Jタウンネット
2
ペンギンも〝夏の風物詩〟満喫中 あわしまマリンパークの恒例イベントに2.2万興奮「ずっと見てたい」
Jタウンネット
3
医師はいるのに「受診できない」――医療アクセスの盲点とは
TREND NEWS CASTER
4
飲食店を支える「業務用中華点心」 人手不足時代の新たな市場価値を読み解く
TREND NEWS CASTER
5
地域産品は「物語」で価格競争を抜け出せるか、500件超の商談から見えた地方ECの課題
TREND NEWS CASTER
6
スマホ時代に見直される「眼鏡の選び方」、度数だけでは解消できない目の負担とは
TREND NEWS CASTER
7
人的資本開示、進んだはずが現場は「手作業」 上場企業の7割が直面する意外な壁
TREND NEWS CASTER
8
資材高と職人不足で揺れる住宅市場、地場工務店は生き残れるか
TREND NEWS CASTER
9
年間56万トンのアパレル廃棄と女性の副業ニーズをつなぐ、「Re:che」が挑む循環型ビジネスの持続性
TREND NEWS CASTER
10
猛暑でもファン付き作業服が使えない…「防爆エリア」の知られざる熱中症リスク
TREND NEWS CASTER