相続税の計算上、被相続人に支給されるべきであった未収年金について、相続後に被相続人の遺族である相続人がその日未収年金取得した場合の取扱いが問題になります。とりわけ、この未収年金については、それが公的年金か私的年金かで課税関係が異なるとされていますので、注意が必要です。
■公的年金の未収年金
公的年金の未収年金については、原則として相続税が課税されないとされています。この理由は、被相続人の公的年金の未収年金について、被相続人の死後にそれを請求した相続人の固有の財産とされた判例があるからです。この判例により、被相続人ではなく相続人の財産とされますので、相続財産として相続税の申告をする必要はありません。
なお、相続税は課税されませんが、一時所得として所得税がその請求をした相続人に課税されることになります。
■企業年金の未収年金
一方で、企業年金などの私的年金に係る未収年金については、原則として相続税が課税されることになります。ただし、私的年金は大きく、企業年金と個人年金に分けられますが、それぞれ相続税の取扱いが多少変わります。
企業年金については、在職中に被相続人が死亡したか、若しくは退職後年金をもらう段階で死亡したかどうかで取扱いが変わります。在職中に死亡して企業年金が遺族に支給された場合、それは死亡退職金として取り扱われることになります。相続税の計算上、一定の死亡退職金は相続財産とみなされて課税されることとされていますので、この取扱いに準じて課税されることになります。なお、死亡退職金については、一定金額について非課税とされる場合があります。
一方で、年金をもらっていた被相続人が死亡した場合、その企業年金のうち未収年金は「定期金に関する権利」という特殊な相続財産とみなされて課税されます。とりわけ、注意したいのは、先の死亡退職金とは異なり、非課税という取扱いはありません。
■個人年金の未収年金
個人年金の未収年金については、「年金受給権」として相続税の対象になるとされています。この年金受給権は、先の定期金に関する権利と、同じような計算で評価されることになります。
公的年金・企業年金・個人年金・遺族年金 それぞれの未収分と相続税
2021.11.16 19:00
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