聖母マリアはなぜ慕われるのか いつから慕われるようになったか

| 心に残る家族葬
聖母マリアはなぜ慕われるのか いつから慕われるようになったか

あらゆる宗教の中で最も慕われている神仏聖人といえば聖母マリアではないだろうか。一神教であるはずのキリスト教において、マリア信仰は根強いものがある。それはなぜか。

■聖母マリアは元々脇役だった

そもそも聖書におけるマリアの存在は際立ってはいない。むしろ脇役である。有名な受胎告知とイエス生誕など、出番はわずかであくまでイエスの母以上のものではない。まして私たちがイメージする愛情と慈しみに満ちた母としての描写などはイメージほどには見いだせない。「聖書のみ」「聖書に帰れ」とするプロテスタントがマリアを軽視するのは当然であった。

■4世紀頃に「テオトコス(神を生んだ者)」とされた聖母マリア

それが4世紀頃「テオトコス」(神を生んだ者)との尊称を受ける。キリスト教は特異な宗教である。ブッダやムハンマドは人間であるし、ゼウスやシヴァは神である。これらに対しイエス・キリストは神の子が人の身体を纏った受肉した存在だとする。その受肉の瞬間が受胎告知である。天使ガブリエルが処女であるマリアに天の御子が授かったことを告げたという。ドラマチックではあるが、御子が受肉するための単なる代理母と言えなくもない。当時マリアへの「テオトコス」の尊称には反対の声も多く、理由はまさにそれで、イエスという存在を生んではいても「『神』を生んだ」と言えるのかという疑問であった。コンスタンティノポリス大主教ネストリウス(381?〜451?)も反対する一人で、異議を唱えたことで論争が勃発した。その結果、エフェソス公会議(431)においてネストリウスの一派は異端とされ「テオトコス」が認められた。マリアはイエス同様、公式に崇敬の対象となったのである。

■ローマ・カトリックの聖母マリア

ローマ・カトリックではマリアに特殊な属性が与えられた。「無原罪の御宿り」はマリアは「原罪」を持たないという属性である。人間はアダムとエバが犯した「原罪」を背負った存在だが、聖霊によって身籠ったマリアに原罪があるはずがないとする。「聖母の被昇天」というのもある。カトリックではマリアは死後、霊が肉体と共に天に上げられたとされている。

これほどの聖人であるから、その清らかさも並みではない。

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