昭和の闇「隠退蔵物資事件」…終戦直後の物資不足と貧困は軍人や政治家のせいだった?

| Japaaan
昭和の闇「隠退蔵物資事件」…終戦直後の物資不足と貧困は軍人や政治家のせいだった?

「終戦直後の貧困」はなぜ生じたのか

終戦直後の日本と言えば、とにかく物資が不足して闇市が乱立し、超インフレ状態になって庶民は食うや食わず……という状況をイメージしますね。

1946年2月・新橋にあった闇市(Wikipediaより)

しかしそうした物資不足や貧困状態は、実は旧日本軍の軍人や政治家が物資を隠匿・横領したためで、それは国家規模で行われた近代の横領事件としては最大・最悪のものだと言われています。

当時、国会でも問題になった、この隠退蔵物資事件について解説します。

戦時中、軍は国民から貴金属や軍需物資を大量に接収していました。戦争のためと言って国民からあらゆる物を取り上げていたのです。

で、戦争が終わり、これらの物資を返却してもらえるのかと思いきや、そうはいきませんでした。

戦時中は軍事物資になっていたわけですから、戦勝国であるアメリカのGHQに引き渡されるはずだったのですが、なぜかGHQが占領する前にそれらの物資は処分されたことになっていたのです。

では、それらの物資はどこへ消えてしまったのでしょうか。

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