昭和の闇「隠退蔵物資事件」…終戦直後の物資不足と貧困は軍人や政治家のせいだった? (2/3ページ)
なんと軍人によって隠匿され、闇市に流されてしまったのです。
国家予算レベルの物資が…インフレ状態の当時の日本では、闇市に流されても一般市民が買えるような値段ではありませんでした。こうして、戦時・戦後ともに国民は苦しい暮らしを強いられることになったのです。
この闇市に流された物資の売り上げはどこへ行ったかというと、まず物資を隠匿して横流しした軍人と、それを闇市で売るブローカーです。そして政治家の元にもそのお金が回っていたといいます。
この時横領された物資は、金額にすると1,000億円とも4,000億円にのぼるとも言われています。ちなみに、1,000億円という数字は、敗戦したその年の国家予算レベルの金額です。
しかしこの隠蔽を国民に隠し通すことはできませんでした。
しばらくして旧陸軍の倉庫で軍人が隠していた大量の物資が見つかり、多くの市民が詰め寄せたのです。なんと、当時の外務省にも隠匿された物資が存在していたといいます。
これらを受け、1947年7月に隠退蔵物資等に関する特別委員会が設置されます。隠退蔵物資を摘発する組織が立ち上がったのです。
特別委員会は「あの」組織の前身にしかし摘発はスムーズにはいきませんでした。軍人や政治家が関係した組織ぐるみの悪事であったため、摘発に積極的な捜査官は少なかったのです。
そのような状況の中、GHQの民政局のホイットニー局長やケーディス次長がこの問題に関心を示し、協力し始めました。彼らは法の下での平等を実現するという名目で、捜査官に奮起を促したのです。
