病気がちで、体調を崩しやすく 、中耳炎や気管支炎、副鼻腔炎、肺炎などをよく患い、頻繁に繰り返してつらい…ということはありませんか。
もしかしたらそれは単に病気がちで、体調を崩しやすいだけではなく、PID(原発性免疫不全症)という生まれつき免疫力の弱い病気かもしれません。
あまり知られていないPID(原発性免疫不全症)について、専門医である東京医科歯科大学大学院 小児地域成育医療学講座の金兼弘和教授にお話を伺いました。
免疫とは体を守る防御システム
免疫とは、体の中に入ってきた病原体やアレルゲンなど、自分の体を構成する細胞や物質とは異なる“異物”を見つけ出して排除する“防御システム”です。
いろいろな特徴をもった免疫細胞が協力しながら常に異物を取り除いているおかげで、私たちは感染症を防いでおり、かかったとしても治すことができます。
しかし、免疫力が低下するとさまざまな異物を排除できず、病気になりやすくなってしまうのです。
生まれつき免疫力が弱い希少疾患「PID(原発性免疫不全症)」
一般的には、気温の変化や環境の変化によって免疫が低下しやすくなると言われており、免疫が低下すると風邪や気管支炎などの感染症にかかりやすくなります。