夏の暑い日に恋しくなるのが、キンキンに冷えたビール! そして、そのお供に欠かせないのが、アツアツの焼き鳥だ。
今回は、47都道府県の中から、有識者による『日本大衆メシ審議委員会(JMTC)』が、“ご当地焼き鳥”をリストアップ(最終ページを参照)。本文では、上位十傑を紹介しよう。
焼き鳥といえば、鶏肉を串で焼いたものを想像してしまうが、それは間違い。本誌連載でおなじみのフードジャーナリストで、「日本やきとり文化振興協会名誉顧問」を務める、はんつ遠藤氏は、こう解説する。
「昭和30年代に食肉用の鶏のブロイラーが誕生するまで、鶏肉は高級品で、めったに手に入りませんでした。そこで、鶏肉の代用として、豚、牛、野菜などの多種多様な具を使った串焼きが誕生し、それらを総称して、焼き鳥と呼ぶようになりました」
■うずら肉を使った逸品
さあ、焼き鳥の歴史を知ったところで、さっそく10位を発表しよう。トップバッターを飾るのは『豊橋焼き鳥』(愛知県)だ。愛知県は、三大地鶏の名古屋コーチンが有名だが、豊橋地域には独自の焼き鳥があるという。
「日本一のうずらの生産地である豊橋では、うずら肉を使った焼き鳥をよく食べています。小ぶりで優しい味わいの“うずらの姿焼き”や、炭火で香ばしく焼いた“殻つきのうずらの卵串”など、珍しい具も多いんです」(前同)
■飲んべえにはたまらない
第9位には、『長門焼き鳥』(山口県)がランクイン。王道の鶏肉を使った焼き鳥で、特筆すべきは、その鮮度。全国の居酒屋を取材する、酒場案内人の塩見なゆ氏は、次のように言う。
「漁師町の長門では、魚のアラをエサにした養鶏が盛んで、文字通り、産地直送の肉を使った焼き鳥が食べられます。中でも砂肝、ハツ(心臓)、レバー(肝臓)などの内臓系の鮮度は別格。