瀬戸内海に橋を!168名が犠牲になった「五大事故」のひとつ・紫雲丸事故とは?【後編】

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瀬戸内海に橋を!168名が犠牲になった「五大事故」のひとつ・紫雲丸事故とは?【後編】

海難審判における結論

【前編】では、紫雲丸事故が発生した経緯を説明しました。

瀬戸内海に橋を!168名が犠牲になった「五大事故」のひとつ・紫雲丸事故とは?【前編】

ここで、一度海難審判と刑事裁判の違いを押さえておきましょう。海難審判は、海で発生した事故について、責任がある者(紫雲丸事故の場合は両船の船長)に懲戒処分を行うことで海上交通の安全確保につなげようという制度です。

一方の刑事裁判は、被告人である個人に対して刑法などを適用し、刑事責任を問うものです。双方は全く異なる手続きと目的で運用されており、事故の内容によっては海難審判と刑事裁判の両方で裁かれることになります。

さて、当時の海難審判理事所は、紫雲丸事故が発生するとすぐさま職員を高松へ派遣し、第三宇高丸の船体検査と、同船の船長をはじめとする5名の乗組員からの事情聴取などを行いました。

そうして事故からひと月が経った6月11日に審判がスタート。

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