武士とはその身分を与えられた本人だけでなく、その妻子や一族にいたるまで武士としての立ち居振舞いを求められました。
妻(女性)であれ子(年少者)であれ、なるほど武士に相応しくなければ、先祖代々の家名を穢してしまうことになります。
そのような意識は戦乱の世が去った江戸時代においても根強く残っており、武士たちの生きる規範となったのでした。
今回は江戸時代の武士道バイブル『葉隠(葉隠聞書)』より、とある武士夫婦のエピソードを紹介したいと思います。
※合わせて読みたい記事↓
武士道バイブル『葉隠』最終巻・最終話の教訓がこれだ!口述者・山本常朝は何を伝えたかったのか? 「死の覚悟を忘れたか」妻の叱咤今は昔し、高木ナニガシ(以下、高木何某)という武士がいました。
ある日のこと。高木何某が近所の農民らと口論になり、三人がかりで袋叩きにされてしまいます。
殴る蹴るの挙句に田んぼの中へ放り込まれた高木何某は、ボロボロになって帰宅しました。