共存から合体へ
【前編】では、南北朝時代の南朝方が、権威を失った亡命政権では決してなく、一定の権威を保ちながら北朝とも共存関係にあったことを解説しました。
【後編】ではこの共存関係や両者が合体に至るまでの経緯を深堀りし、その後の動向についても見ていきます。
幕府にとって南朝は常に「抵抗勢力の旗印」となり得るやっかいな存在だったものの、時に一定の軍事的打撃を与えるだけで、決して武力で葬り去ることはしませんでした。
それどころかたびたび和議を持ちかけており、ようやく1392年に足利義満のもとで南北合体が実現したのです。
たとえ武力で南朝を滅ぼしても、いずれ残党が決起する恐れがあります。反幕府の大義名分が成立する余地を残さないためには、あくまで平和的に南朝と合体する必要があったのでしょう。