納税者支援調整官と言うポストが税務署にはあります。このポストは、税務職員の応対や調査の仕方などに対するクレームを受け付ける部署であり、納税者の視点に立って迅速かつ的確な対応を行うために設けられたと説明されています。簡単に言えば、クレーム対応窓口ですが、あまり機能していないという批判も耳にするところです。
■現場に丸投げする納税者支援調整官
クレーム対応はすべからくそうなのかもしれませんが、納税者支援調整官に苦情を上げると、「担当者に事実確認をし、その上司から連絡させます」という回答がなされることが通例です。第三者が入って初めて公平な見方ができるはずですが、「個別的な問題にはタッチしない」という名目の下、苦情があったことを伝えるだけで、実際の対応は現場任せ、というのがほとんどです。
こういう事情がありますから、税務調査で問題のある対応を調査官からなされても意味がない、と言う方もいますが、個人的には納税者支援調整官にすべからくクレームを上げるべき、と考えています。
■税務署はガチガチな縦割り行政
ところで、多くの公的機関と同様、税務署は厳格な縦割り組織です。このため、上意下達はもちろん、ナワバリ意識が強く、部門の権限を超えた仕事をする際は、かなり神経を使います。
納税者支援調整官は、税務調査を実施しませんので、調査官と異なる部署に所属しています。加えて、ポスト的にも一般の調査官に比してかなり高い職位です。このため、縦割り行政の観点から言えば、納税者支援調整官からクレームがあったという連絡があるだけで、調査官としては非常にいやなものなのです。
このため、問題のある対応について確実な是正がなされないとは言っても、調査官に対して大きなプレッシャーを与えることは可能なのです。
■牽制効果が期待できるクレーム
税務調査は、基本的には調査官の自由な裁量で進めることができるとされています。このため、何か問題が生じたとしても、上司に敢えて報告せずうやむやにする、といったことも税務調査の実務ではかなり頻繁に行われています。
こうならないためにも、目先の調査官とだけ交渉するのではなく、その上司や税務署という組織全体と交渉する必要があると考えられるところ、単なる御用聞きみたいなポストかもしれませんが、納税者支援調整官に対するクレームは積極的に行うべきでしょう。
もちろん、悪質な納税者にならないよう、調査官に非があった場合に限りますが。
役目を果たしていないかと思いきや、実は違った意味で有効である税務署クレーム窓口の実態を暴露!
2015.05.17 19:00
|
相談LINE
ピックアップ PR
ランキング
総合
社会
1
なぜ警備員の高齢化と人手不足は止まらないのか――待遇改善とデジタル活用で変わる「安全を守る仕事」
TREND NEWS CASTER
2
「病気」から「人」を診る医療へ――地域のクリニックに求められる新たな役割
TREND NEWS CASTER
3
「背中を見て学べ」はもう通用しない?世代間ギャップを埋める実践型研修の可能性
TREND NEWS CASTER
4
外国人人材の受け入れを阻む「営業の壁」 登録支援機関を支える新たな分業の形
TREND NEWS CASTER
5
暑~い夏に、リス&カワウソたちに冷たいプレゼント 仙台うみの杜水族館の企画がやさしい【7/31~8/23】
Jタウンネット
6
ペンギンも〝夏の風物詩〟満喫中 あわしまマリンパークの恒例イベントに2.2万興奮「ずっと見てたい」
Jタウンネット
7
医師はいるのに「受診できない」――医療アクセスの盲点とは
TREND NEWS CASTER
8
飲食店を支える「業務用中華点心」 人手不足時代の新たな市場価値を読み解く
TREND NEWS CASTER
9
地域産品は「物語」で価格競争を抜け出せるか、500件超の商談から見えた地方ECの課題
TREND NEWS CASTER
10
スマホ時代に見直される「眼鏡の選び方」、度数だけでは解消できない目の負担とは
TREND NEWS CASTER