【未解決事件の闇18】女性編集者失踪・容疑者Xと元配偶者の離婚 (1/2ページ)
事件当時、容疑者Xは今の妻とは別の女性と結婚していた。最初の妻、Y子さんである。そのY子さんに代わり、Xのことについて、彼女の両親に話を聞くことができた。Y子さんの父親は言う。
「最初の半年、二人の仲はよかったですよ。Xくんは当時、親戚でしたから我が家にときおり、自分が釣ってきた魚を持って来たりしました。Xくんはいろんな女性と浮気していますが、娘のことが一番好きだったようで、『お前が一番や』と言っていました。
Xくんは過保護で育てられたんで、わがまま放題でした。欲しいものは母親が何でも買い与えるんです。外車がほしいって言ったらホントに買おうとするんで、娘が『そんなん買ったらもったいない』って反対してようやく思い留まったということがありました。娘が言うてましたよ。『私がおらなんだら、どこまでもお金を使い続ける』って」
また、Y子さんの当時の供述や関係者の話から、次の通り、にわかには信じがたい話がいろいろとわかってきた。
「ブランド品を買いあさっていて洋服や靴は二人の住む家に数百もあった。しかもそれらはXのものばかり。Y子さんのためにXや義母が買ってくれた品物は、一切なかった」
「包丁を持って部屋に閉じこもり『死んだる』とわめき散らしてみたり、すぐカッとなって物を投げつけたり、食卓をひっくり返したりした。性的にも普通ではなく、医学本に載っている女性の陰部をなめ回すほどに見たり、椅子の下にコンドームを敷き詰めたり、自慰行為を狂ったようにし続けたりしました」
警察の事情聴取に対し、当時、Y子さんは、
「東京に行って帰ってくると薬物の匂いが体からぷんぷんしたり、全然寝ない日があったりしたんです」とXの薬物使用を疑ったこともあった。
ちなみにそのころ、捜査によって、希少な動物を輸入したことでワシントン条約違反となり40万円の罰金を払ったり、あるホテトル嬢の殺人の関係者じゃないかということで取り調べを受けたこともあったそうだ。
まともに働かず、東京のホテトル嬢のところへ行ったまま帰ってこなかったことから、1997年の大晦日、Y子さんは母親の勧めもあり、実家に帰り、別居状態となった。