戦艦長門から米空母サラトガも! 沈没船を間近で見られる"レックダイビング"の魅力 (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

 海外に目を向けてみると、イギリス領ケイマン諸島の沖合に沈む米軍の軍艦「キティウェイク」が人気だ。2011年に観光目的のために沈められたことから安全性も配慮されており、初心者ダイバーにはうってつけのレック・ダイビング・スポットだ。

「上級者なら、やはりマーシャル諸島、ビキニ環礁の軍艦『長門』、米軍空母『サラトガ』でしょう。ここは第2次世界大戦終了後の核実験で何隻もの軍艦が沈んでいます。レック・ダイバーなら一度は行ってみたいところです」(同)

 このほかスコットランドにはドイツの軍艦、エジプトには軍需品を積んだままの船が海中に沈んでいる。

「近頃、発見された戦艦『武蔵』は海底1000mの地点で眠っているのでさすがにダイビングはできません。でも人が潜れる水深で眠っている旧日本軍艦、第2次世界大戦で活躍した商船は見ようと思えばみられます。レック・ダイビングを通して、歴史とは、戦争とは……を振り返る時間を多くの人に持ってもらいたいですね」(同)

 潜水艇やソナー機器、海中カメラの技術向上もあり、旧軍の沈船が以前より容易に発見される時代。ただその報を聞き、じっとしているだけではもったいない。実際に潜ってみて、直接当時の先達たちの息吹に触れてこそ歴史が感じられる。敵味方関係なく海で散った軍人たちの霊を弔うのも後世に生きるわたしたちの務めだ。

 なおこれらレック・ダイビングでは、今でも銃器や銃弾、爆弾などが沈んでいるものもあるため沈船内での行動はくれぐれも注意して貰いたい。

(取材・文/川村洋)

「戦艦長門から米空母サラトガも! 沈没船を間近で見られる"レックダイビング"の魅力」のページです。デイリーニュースオンラインは、軍事アメリカカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧