大家バレで退去勧告!? 弁護士に聞いた「同棲」法律トリビア (2/2ページ)
――たしかに大家さんの立場なら、知らない人に住まれるのは普通に嫌です……。
そうですね。「真面目そうな男子学生だから大丈夫だろう」と思って部屋を貸したのに、気づけば猛獣のような彼女が住み着いて、キレイだった部屋はボコボコ、周りの住人からはクレームの嵐、なんてとんだ災難に見舞われることになりかねません。
――同棲のせいで、二人とも部屋を追い出されることはありますか?
現実には、部屋を追い出されることはほとんどありません。賃借人は、『借地借家法』という法律で手厚く保護されていますから。訴訟も、賃料の不払いが継続していなければ、実際に提起されることはあまりないでしょう。
――どれくらい家賃を溜めたら裁判になりますか?
3ヶ月以上賃料を滞納していると、裁判でも追い出される可能性が高まりますね。というか、いろいろ事情はあると思いますが、ちゃんと家賃は払いましょう!
――大家さんが遠くに住んでればバレないかな~、なんて思うのですが。
いえ、たとえ大家さんが近くにいなくても、同棲が発覚するケースは意外にも少なくありません。一番多いのが、隣部屋の住人の通報。「騒音がうるさい」とか「ゴミ出しが汚い」とかいう理由で、大家さんにクレームが入るのです。
――ほかにはどういった原因が?
以前に私が担当した事件では、ベッドの凹み跡の位置からダブルベッドであることが発覚して、立退きの際に大家さんに同棲がバレたというケースもありました。
――すごい高度なバレ方。 ちなみに、同棲が原因で家賃アップありますか?
追加の賃料を請求されることは、現実にはあまりありません。ただし退去の際に、敷金の返還が難しくなります。通常なら1月分くらいの賃料で済むのに、場合によっては2ヶ月分ほどの賃料を、原状回復費用として大家さんに請求されることがあります。
――敷金を持っていかれるのは痛いです……。
敷金が返ってこないで済めばいいほうです。立退きの際に、追加の費用を請求される場合もあります。隠れて同棲していたら、大家さんから追加費用の話をされた時にも、あまり強く反論できないという事情もあります。
――追加費用なんて、まさに踏んだり蹴ったり。やはりヒミツはよくないです。
入居者が誰であるかは、契約の内容になっています。同棲する場合には、新たに引っ越すか大家さんに了解を得たほうがいいでしょう。せっかくの二人の新生活ですから、周りにコソコソするよりは、手間は惜しまず楽しくスタートさせてください!
河西先生、ありがとうございました!
家を借りて住むにはそれなりに責任が伴うもの。カップル間だけでなく、大家さんや不動産屋さん、近所の人とも上手く付き合って行きたいものですね。
(取材:サイドランチ/取材協力:レイ法律事務所・河西邦剛弁護士/イラスト:くろにゃこ。)