子どもは「神さま」をどのように理解するのか? (2/3ページ)
そういう意味では外のものを拒んだりせず、受け容れて、調和を図るという「受容と調和」の文化は日本の国柄のひとつだと言えます。また、「八百万の神々」を奉るということは、どんなものに対しても畏敬と感謝の念を持つことで学びを得るという「日本のこころ」そのものなのです。現代の国際社会の中で、「日本のこころ」を以て受容と調和を図るということが日本人の役割と考えています。
――絵本ということで子ども向けかと思いきや、読んでみると大人でも忘れてかけていることがたくさんありました。こちらについて、森さんはどのような想いをお持ちだったのでしょうか。
森:私の講演会に来てくださる方は子育てをしているお母様方が多いのですが、講演を聴いてくださると、日本の伝統文化をもっと勉強して子どもたちに伝えていかなければならないとおっしゃいます。しかし、勉強したいという気持ちはあっても、家事があり、お子様も見なければなりませんし、仕事をされている方もいらっしゃいますから、何かを学ぶために家を空けることはなかなかできません。そのような声をうかがい、絵本であればお子様を寝かしつける時などに読み聞かせすることで、お母様もお子様も、日本の伝統や精神に息づく「日本のこころ」を学んでいただけるのではないかと考えました。こういったことは本来しきたりや型を通じて各家庭で伝えられてきたものです。今回絵本にすることによって、お母様の声でお子様に「日本のこころ」を伝えてほしいという想いがあります。それは、お子様が「お母さんは何でも知ってる」「お母さんはすごい」という関係性になることを望んでいるからです。このシリーズの別冊の小冊子はお母様向けの読本になっていて、それを読んで得た知識を絵本の補足としてお子様にお話しいただけたら、現代のお忙しいお母様がしきたりや型を各家庭で伝えることにつながっていくと考えます。
――「たたみの神さま」も「ごはんの神さま」も、「八百万の神々」を信じる神道の考えに基づいているかと思いますが、この「神さま」を子どもはどのように理解するのでしょうか?
森:子どもたちは大人よりもずっとシンプルに神様の存在を受け容れているようです。
目には見えないけれど、あたかもそこに人がいるかの如く捉えています。