合法チート?世界初の安全な「スマートドラッグ」にどう向き合うか (1/2ページ)
source:http://www.shutterstock.com/
学生時代はもちろん、社会人になってからも度々挑戦する機会がある“試験”。自らの達成度を評価し、さらなる学習のきっかけに試験を利用することもあれど、やはり試験結果で何らかの評価がなされるのが大半だろう。
そんな時、試験の勉強で、更には本番で、自らのパフォーマンスを向上させる“薬”があったら、あなたはどうするだろうか。
かつては、こんな夢のような薬は非現実的か、もし存在するとしても極めて高額となり、一部の大金持ちを除けば、まるで縁のないものと考えられていたという。
しかし、現実には私たちのすぐ手の届くところにあり、効果も確かなものだと明らかにした研究が、大きな話題を呼んでいる。
■ ナルコレプシーなどの治療に用いられる「モダフィニル」
科学誌『Nature』が2008年に発表した調査によると、アンケートに参加した5人に1人が、試験前に集中力を向上させるために、なんらかの薬を利用したことがあったという。そして、そのうち実に44%が『モダフィニル』と呼ばれる薬を利用していたことが判明。この薬は睡眠障害の一種であるナルコレプシー(別名・居眠り病)などの治療に用いられる、“覚醒促進剤”のひとつだという。
こうした実態がある一方で、(ある意味では当然のことながら)睡眠に関する障害を持っていない人が、この薬を利用した際の健康への影響については、コンセンサスがなかったという。
そこで、ハーバード大学とオックスフォード大学の研究者からなるチームは、モダフィニルの包括的な調査を行った。
■ 健康な人の脳の働きにポジティブな効果
論文は、神経精神薬理学を主な研究領域とする専門誌『European Neuropsychopharmacology』誌に掲載。
最近実施された、24にわたるモダフィニルの調査を分析した研究チームは、健康な人がこの薬を服用すると、注意力や記憶力の向上に加え、問題解決能力やクリエイティブな思考力にいたるまで、幅広くポジティブな効果が得られると結論づけた。