「通訳」「歌手」「理髪師」も! くさび形文字から読み取ってわかった、紀元前からあった職業 (1/3ページ)

チグリス川とユーフラテス川によって育まれた「メソポタミア文明」は世界最古の文明といわれています。メソポタミア文明は今から5,500年ぐらいも前にシュメール人によって築かれましたが、都市、文字、法など現在に通じる文化がありました。そしてすでに現在と同じような「職業」もあったのです。
■くさび形文字のおかげでくわしくわかる!
教科書で習ったようにメソポタミア文明には「くさび形文字」という独特の文字がありました。今から何千年も前の文明について私たちが知ることができるのは、くさび形文字で記述された粘土板が多数出土するからです。その粘土板には実にさまざまな貴重な記録が残されています。今回紹介する「職業リスト」もその一つです。
■「職業一覧」が残されている! 「サル回し」もいたよ!
メソポタミア文明ではすでに都市生活者がいました。今から4,500年近くも前なのにです。都市に暮らす人たちは、自分の食い扶持を得るためにそれぞれに職業を持たないといけませんね。
そのころすでに分化された職業があったことが分かっています。その「職業名表」が出土しているのです。
「初期王朝期表E」には、行政府の官職名に始まって220の職業名が記載されているそうです。小林登志子先生の『文明の誕生 -メソポタミア、ローマ、そして日本へ』(中公新書)から引用してみましょう。