アメフラシの脳神経活動を研究、人工感覚器開発などの足がかりに? (1/2ページ)
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科学が発達した現在でも、地球上にはまだ解明されていない生物学上の課題が多くある。そんなひとつが私たちのすぐそば、人間の脳内に残っているという。
人は口や目など感覚器官で得た情報を、千数百億とも言われる脳の神経細胞の伝達によって認識している。その高度な脳内メカニズムを理解するには、複数の神経活動が伝わっていく様子を捉える必要があるが、情報の伝達速度が非常に速いなど、正確に動きを捉えることが難しく、研究が進まない現状があった。
そんななか、生物の脳神経の動きをモニタリングする新たな手法を開発し、脳神経の伝達活動を可視化することを可能にした研究が国内から発表された。
■ 神経活動の動きを捉えるためにアメフラシを用いる

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体外から刺激を受けると、紫色の汁を出すことが知られている軟体動物の『アメフラシ』。この貝の仲間は、他の生物と比べて極めて大きな神経細胞を脳に持ち、その位置関係も特定されている。
そこで芝浦工業大学の吉見靖男教授は今回、神経活動の動きを捉えるために『アメフラシ』を用いたとのことだ。
従来、神経伝達の信号が伝わる様子を計測していた方法は、活動電位の発生から消えるまでの時間が非常に短く、正確に捉えられないという問題があった。吉見教授の研究では、どのようにこうした点をクリアできたのだろうか。
■ 神経の伝達活動の速度を抑制し活動を捉えることに成功
脳神経は活動する際に、ナトリウムを取り込み、カリウムを放出する仕組みがある。この性質に着目した教授は『アメフラシ』にカリウム放出の動きを鈍らせる化学物質『テトラエチルアンモニウムクロリド』を投与し、神経の伝達活動の速度を抑制した。