アメフラシの脳神経活動を研究、人工感覚器開発などの足がかりに? (2/2ページ)
こうして伝達スピードを遅らせることで、これまで不可能だった、脳神経の伝達活動を捉えることに成功したのだ。
研究では、アメフラシの味覚認識を司る神経節を蛍光色素で染色した後、『アメフラシ』が好むワカメと、嫌いなテングサをそれぞれ与えて味覚を認識させた。
すると、脳内の特定部位が活動し、好きな味覚に比べ、嫌いな味覚への活動がより早く活動が始まることも分かったということだ。
こちらはアメフラシ神経の信号伝達をハイスピードカメラでとらえた映像『※ アメフラシ神経の信号伝達をハイスピードカメラでとらえた様子(応用化学科・吉見靖男教授) – YouTube』だ。
さらに、好きな味覚を与えた後に電気ショックを与える実験を繰り返すと、嫌な経験を学習することよって、好きと認識していた味を“嫌い”であると脳が認識することも確認できたとのことだ。
さまざまな条件化での神経伝達の動きと変化を明らかにすることで、生物の本質的な認識メカニズム解明の一助となることが見込まれているこの研究。
それにより、神経系疾病の新たな治療法や、味覚障害や目、耳の不自由な人それぞれの症状に合わせた人工感覚器の開発などへの応用も期待されている。
今後の進展に注目したい。
【参考・画像】
※ 味覚障害や神経系疾病などの原因解明と治療への応用も アメフラシの脳神経の伝達活動をモニタリングする新手法を開発 – @Press
※ Peter Leahy / Shutterstock
【動画】
※ アメフラシ神経の信号伝達をハイスピードカメラでとらえた様子(応用化学科・吉見靖男教授) – YouTube