秋の夜長に観たい!日本人が見るべき「傑作時代劇」厳選39作品 (2/5ページ)

日刊大衆

特に三船が敵を馬で追いかけるアクションシーンはスゴい」

余談だが、『用心棒』をもとにマカロニ・ウエスタンの『荒野の用心棒』が作られ、またジョージ・ルーカスが『隠し砦の三悪人』を参考にして『スター・ウォーズ』を撮ったのは有名な話。

一方、松竹は、歌舞伎を運営している強みで梨園の看板役者を集めた大作を残している。『大忠臣蔵』(57年)が、それだ。
「大石内蔵助を演じるのは二代目市川猿之助。当代の曽祖父ですが、"香川照之のひいおじいさん"というほうが通りがいいかも。そのほか、松たか子の祖父の八代目松本幸四郎(白鸚)、先日亡くなった三津五郎の祖父の坂東蓑助、若き日の当代松本幸四郎、市川猿翁など、歌舞伎役者だけでも豪華絢爛ですが、現代劇から高田浩吉、近衛十四郎など、単独で客が呼べるスターがこぞって出演してます」(昭和文化研究家のミゾロギ・ダイスケ氏)

歌舞伎の『仮名手本忠臣蔵』をベースに作られたこの作品だが、特筆すべきは女優陣だという。
「歌舞伎では女形(おんながた)が演じる役を、本物の女優たちが演じているんです。初代水谷八重子、山田五十鈴、瑳峨美智子ら女優陣が演技の火花を散らすシーンも注目です」

時代劇を最も得意としていた映画会社は東映だ。そこには片岡千恵蔵、市川右太衛門という2大スターがいた。ミゾロギ氏が言う。
「戦前から『鴛鴦(おしどり)歌合戦』(39年)というオペレッタ時代劇にも出ているほどで、千恵蔵は役や作品の幅が広い。白塗りの剣豪役が多かった右太衛門と対照的」

千恵蔵作品の中では、あえて全盛時が過ぎてからの『十三人の刺客』(63年)を推したい。
「東映が『七人の侍』の影響を受けて作った作品です。リアリティ重視の集団抗争劇で、今日のヤクザの抗争劇と重ねて見ることもできます」(藤木氏)

2大御大より少し若いスターに、迫力のある立ち回りで人気だった近衛十四郎(松方弘樹の父)がいる。彼の代表作の一つが『忍者狩り』(64年)だ。
三角氏は「当時流行っていた集団抗争劇ですが、近衛十四郎と対峙するのは顔を一切出さない忍者集団。得体の知れない敵というのは画期的でした」と分析。

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