【ちょっといい話】旅先で途方に暮れたときにお世話になった家族との交流話 (1/2ページ)
少ないお金で旅に出る「貧乏旅行」。皆さんは貧乏旅行に憧れたことはありませんか? 学生時代に、実際に体験した人もいるかもしれませんね。今回は、貧乏旅行でトラブルに遭った男性が、まさかの天の助けに巡り合った体験談です。
今から10数年前の大学2年の夏休み。私は実家でアルバイトをしてもらったお金で、貧乏旅行をすることにしました。行き先は福岡県。自転車でゆっくりと向かい、10泊で往復をする予定の旅です。夏なので公園などで寝ても凍える心配はありません。目的地まで行けなかったとしても、とにかくのんびりと旅をしよう、そう決めて出発しました。
1日目。日本海側の国道を進み、福井県に到達。某国の大統領の名前に似ている街で宿を取り1泊しました。そして2日目。朝一で起きて移動します。京都府北部から兵庫県に入り1泊。次は鳥取県を目指し、山陰地方を進みます。
この日は調子が良く、夜8時までがっつりと進行。鳥取県中西部の町まで進みました。さすがに体力も尽きかけてきたので、休憩を取ります。と、ここで異変に気付きました。リュックのチャックが半分開いているのです。慌ててリュックの中身を確認しますが、財布がありません。どこかに落としてしまったのです。
一瞬気絶しかけましたが、来た道を戻って捜します。しかし時間はもう9時。いくら夏とはいえ、もう日も落ちています。いくら戻っても見付からず、途方に暮れました。しかもこのころの私は携帯電話など持っていません。絶望です。自転車をこぐ気力も失い、押しながら来た道を戻ります。そんなときでした。
「どげした?」
軽トラックの窓からおじさんが顔を出して方言丸出しでこう言いました。素直に自転車で旅をしていて、財布を落としてしまったと伝えると、おじさんは自転車をトラックの荷台に載せ、私を助手席に乗せました。
(誘拐かもしれない!!!!)
あまりの強引さに一瞬そんな考えもよぎりましたが、着いた先はおじさんの家でした。玄関先でおじさんは奥さんに事情を伝えます。すると奥さんが、「今日は泊まっていきなさい。家には電話で連絡すればいいから」と言います。まさに地獄に仏。すぐに実家に連絡し、母親に旅先でお世話になっていることを伝えます。