広告メッセージに振り回されないで!「デキるママが陥りやすい産後うつ」の原因とは
過剰な健康広告は、捉え方によっては、母親の不安を煽るだけではなく、時として子育てまでも苦しめてしまうことがあります。
例えば葉酸は、“妊娠中に必須”といった表現を使っている情報誌などをよく目にしますが、必ずしもそうではないのです。
豪州モナシュ大学の研究チームによれば、産後うつと妊娠中や出産後に母親が目にする広告や情報誌などのメッセージには関連が見られると報告されています。そして、専門家などによる社会的なメッセージは現実味がなく、母親に苦痛を与え、母親としての自信に混乱と偏見をもたらすものだと結論づけています。
そこで今日は、元看護師でマタニティケアの講師でもある筆者が、広告メッセージに振り回されないことの大切さついてお話します。
■過剰広告が及ぼすママの産前産後への影響
(1)「母乳育児をしましょう」
インターネット上に限らず、育児雑誌を含め、母乳推進の動きはこの10年以上加速しています。
一方で、現在の産後ママの母親世代はミルクが推奨されていた時代で、「母乳は時期を過ぎると栄養がなくなるから、ミルクに変えたほうがいい」といった意見をもたれている方もいます。
これに関しては、母乳の成分に栄養がなくなるといったことはないとの見解が出されているのですが、母親世代からすると、自分が子どもを育て上げた経験から譲れない部分であり、そういった実母や義母への母乳の理解を求めることに悩んでいるママは多いようです。
このようなママの多くは、インターネットや育児雑誌などを子育ての頼りにすることが多いかと思いますが、そこでさらに様々な情報に揺さぶられて苦しんでしまうことに……。
(2)「抱っこは沢山しましょう」
母乳に限らず、“抱っこによって愛情ホルモンのオキシトシンが分泌されることで赤ちゃんが安心し、心の安定にもつながる”という記事をあなたも見たことがあるかもしれません。そのため、抱っこの重要性を説く専門家や医師の声も多く耳にします。
ただ、こういった記事も時にママを苦しめている場合があります。
筆者のところには、育児に悩むママからの声が沢山寄せられてきますが、そんな中に、一日中抱っこしていて足が筋膜症になって、睡眠も取れず産後うつになった方がいらっしゃいます。
「ずっと抱っこしているのに、私だと泣き止まないんです」
「私は、母親として失格なのかもしれません」
抱っこが赤ちゃんにとって良いのは分かっていても、抱っこをしない選択があることを知らないと自分自身を必要以上に追い込んでしまい、果ては母親としての自身を無くしてしまうのです。
そんな時筆者は、「10分以上抱っこしても泣き止まない時は、ベビーベットなど安全な場所に赤ちゃんを置いて、一度鳴き声が聞こえない所まで行って、深呼吸して下さい。」と伝えています。
泣き止ませたいという思いが強くなって、いつの間にか赤ちゃんをコントロールしようとする気持ちに変わってしまい、その結果赤ちゃんが泣いていることが多いのです。もちろん、それは赤ちゃんを大切に思う気持ちから生まれる感情からなのですが。
こういったママへ「空間から離れて、気持ちのリセットをしてくださいね。」と伝えています。
■過剰な広告メッセージによって自分を責め過ぎないで
ネットや情報誌などの過剰な広告コピーによって、自分をできていないと責めてしまい、果ては産後うつになり心を閉ざしていく方が増えています。
赤ちゃんが泣いていても「泣いてる、かわいいね~」少しでもそんな風に思えたら、育児は楽になっていきます。
自分を責めてしまう人の多くは完璧を求める真面目な人に多く、我が子が大切だからこそいろいろな情報を収集しては良いとされる育児を目指してがんばってしまうのです。
そんな時は完璧を求めるのではなく、60点を合格点にしてみると良いでしょう。
いかがでしたか?
自分の体の一部のように感じながら、妊娠中の10ヵ月を一緒に過ごして生まれてきてくれた赤ちゃん。
大切だからこそ、沢山の愛情をかけるのですが、ママ自身が自分にも愛情をかけて、自分を沢山褒めてあげることで、周りに振り回されないブレない自分を作っていけるのかもしれません。
もっと力を抜いて、子育てを楽しんで下さいね。