死人の出ない歴史ドラマ「黒田騒動」の謎 (4/4ページ)
というのも、東北に流されてからも、ちょっとした会話の中で「それは間違っている。こうするべきなんだ」と自説を主張して、そこでも説教をしている。どこまでも懲りない人なんですね。
ただ、そういった人物像をそのまま書くと、ただ嫌な感じの人になってしまうので、口やかましくて威張っていると言われるけども、実際は全体のことを考えていて、そのためなら自分を犠牲にすることをいとわない、人から理解されなくても構わないという、「腹をくくっている大人の男」として書きました。
――宮本武蔵や天草四郎といった歴史上の「有名人」も登場しますね。特に宮本武蔵が出てくることには驚いたのですが、調べてみると実際に「黒田騒動」から「島原の乱」のかけての流れに関係しています。
葉室:そうですね。宮本武蔵は島原の乱の「原城攻め」に関わっていたのですが、そこで足首を挫いたという逸話が伝わっていてちょっと格好悪い(笑)。夢想権之助と戦ったというのも、あくまで伝説ですが言われていることです。
(第2回 「戦前生まれの作家にとって「戦争」は大きなテーマだった。」につづく )