政治家の駆け込み寺とは? (2/2ページ)

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というわけで、元・証券会社の営業マンだったという占い師の言葉を引いてみよう。

 「(前略)財を築き、名誉も得た人は、やはり運がいい、と。僥倖・奇跡は億に一つ。幸運は万に一つ。強運は千に一つ。弱運は百に一つ。不運は十に一つ。そして悲運はいっぱいあって、みんながいつでも持っているんです。せめて強運を、と誰もが考えるんですが、強運イコール幸運ではないんですね(後略)」(単行本版P205-206より引用)

 占い師からこのように畳みかけられ、思わず耳を傾けてしまう客の姿が目に浮かぶ。そこでさらに知りたくなるのは、占い師の「餌食」になりやすい職業とは? ということ。
 露木氏によれば「危険と不確実に囲まれる職業」といえる、兵士、船員、政治家、事業家、自由業、タレント、アスリートといった職業に嗜好者が多いらしい。中園氏も触れていたことだし、ここでは政治家と占い師とのつながりがいかに強いものなのかを見てみよう。占い師を信じた政治家は、戦後だけを見ても枚挙に暇がない。

・岸信介(「踊る宗教」で有名になった同郷の預言者、北村サヨと昵懇だった)
・佐藤栄作(佐藤自身、トランプ占いが趣味。寛子夫人も気学方位学マニア)
・鳩山一郎(谷口雅春著『生命の実相』を愛読)

 さらにいえば、この類のエピソードは海外にも多く存在する。アメリカでは、リンカーンやルーズベルトの時代から政界が占い師を取り込んできたし、1988年にはレーガン大統領の元首席補佐官、ドナルド=リーガンが回顧録『フォー・ザ・レコード』のなかで、「レーガンのナンシー夫人は、大統領の政治日程を占星術で決めていた」と明かし、話題を呼んだ。ちなみにこの占星術師は、1981年にレーガン暗殺未遂事件を言い当てたことでナンシー夫人の信頼を獲得したといわれている。
 これだけ科学が発達し、「合理的であること」をよしとする現代で、占いという前近代的にも思えるものを信じている政治家がこんなにも存在するというのは驚きだった。この話、安倍晋三首相にも当てはまるのだろうか。
(新刊JP編集部)

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