外国人観光客はヒロシマを目指す、顕著化する日本人との「意識格差」と国民の誤解 (2/4ページ)

FUTURUS

世界の大半の人々は、そのくらいの意識しか持ち合わせていない。

だがそのような現状は、今後変わるかもしれない。

『nippon.com』が配信した記事に、このようなものがあった。タイトルは『「軍都」から平和の象徴へ—「外交ツール」としての広島』。その中の一文を、ここで紹介しよう。

<広島と言えば、日本国内のイメージでは、被爆者の証言を聞く修学旅行生の集団が、最初に思い浮かぶものかもしれない。しかし修学旅行で広島訪問をする者の数は、激減し続けている。

(中略)

それに代わって同じ期間に、毎年数十パーセントの高い増加率で増え続け、毎年過去最高を記録し続けてきているのが、外国人訪問者数である。2014年には約23万人の外国人が広島平和記念資料館を訪れ、来館者全体の約18%を占めるに至っている。>

何と、国内の修学旅行生数に対し、海外からの旅客が数で追いつきつつあるというのだ。

確かに、昨今の修学旅行はその行き先が多岐に渡る。高校が海外のリゾート地を旅行先として選ぶことも珍しくなくなった。学校生活の中でただ一度の集団旅行なのだから、みんなで楽しめる場所をセレクトしたい。

そう考えるのは、誰にも非難される筋合いのない人情というものだ。

だが皮肉にも、それが現代日本人と外国人との“意識格差”を浮き彫りにしてしまった。

■ 広島を見学する戦士たち

実は筆者の高校時代、修学旅行先は広島だった。もちろん平和記念資料館や平和公園にも訪れたが、そこで思いもしない人物に出会った。

格闘家のセミー・シュルトである。この前日、セミーはK-1広島大会で武蔵を破り、余暇を利用して広島市を見学していたのだ。

何しろ彼は、2メートル12センチの“人間摩天楼”である。しかもプロレスラーの高山善廣を一方的に殴りまくってKOした試合から、まだあまり日が経っていなかった頃だ。“世界最強の男”が、プロのリングに憧れていた筆者の目の前にいるのである。

だが、声をかけることはできなかった。そういう雰囲気ではなかった。セミーは我々の視線など気にせず、展示物を熱心に見つめている。

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