リーダー必読!JAL運航責任者の3大決断に学ぶ「スピーディに最善策を出す方法」 (3/3ページ)
その時は、機長や契約しているメディカルサポートの医師とも相談し、一旦は最も近いアンカレッジ空港へ緊急着陸することに。けれど、アンカレッジにはJALの定期便がないため、現地スタッフがいない。着陸後の急病人や他のお客様へのケアは、航空委託先の現地空港スタッフにお願いするしかなかったんです。
その後、急病になった方の意識が戻ったため、少しだけ緊急性がゆるんだ。そこで、通り過ぎたけれど、自社スタッフがいるバンクーバー空港へ戻すことに。3時間かかるけれど、身内がいる空港の方がよりケアができる、という判断でした。」
これも、結果的に正解。急病人をはじめ、他の利用者へも可能な限りのケアができたそうだ。
■ 人の話を聞き、冷静に判断

なにかと大変な判断を迫られる『ミッション・ディレクター』だが、一番大切なことはなんだろう?
「個人的な考えでは、やはり“安全”を最優先することですね。で、そのためには人の話をよく聞く。
我々『ミッション・ディレクター』は、全部門の専門家ではない。だから、『オペレーションコントロールセンター』各部署の専門家たちが出す意見をよく聞く。時には、専門家同士で意見が食い違い、熱い議論になることも。
そんな時に、一緒に熱くなってはだめ。冷静にみんなの意見を聞き、素早く最善の決断をする必要があるんです。」
周囲の意見に耳を傾け、冷静な判断を心がけることが、素早く適正な判断をするポイントなのかもしれない。
判断が正しかった時は「やはりうれしい」と語る甲斐氏。背負う責任が大きいほど、達成感もひとしお。
これぞ、リーダーの醍醐味だ。