善玉、悪玉っていうけど……コレステロールに「善悪」はないってほんと? (2/2ページ)
「なるべく減らしたい」「不要なもの」のイメージが定着していますが、体内のコレステロールは、
・体内で生産される量 … 約80%
・食べ物から摂取される量 … 約20%
であることからも、不要なわけないでしょ! な物質なので、これを理解せずに食事制限をすると命に関わることが起きるのです。
■「善」と「悪」は紙一重
「病気の原因」「善玉・悪玉」と呼ばれるようになった理由はなにか? これはコレステロールを運ぶ「リポたんぱく質」の違いから生まれた誤解が原因です。
リポたんぱく質は大別して2種類あり、呼び名と働きを比較すると、
・LDL(低比重リポたんぱく質) … 肝臓から全身へコレステロールを運ぶ
・HDL(高比重リポたんぱく質) … からだ中のあまったコレステロールを肝臓へ戻す
と、コレステロールの供給と貯蔵をおこない、バランスを保つ仕組みをなしています。本来は「上り」「下り」とでも表現すべき動きなのですが、コレステロール=悪のイメージが強いせいで、全身に運ぶLDLは「悪玉」、血液中から減らし肝臓に戻すHDLは「善玉」の名が定着してしまいました。
LDLとHDLは、どちらが大事か? 健康診断ではそれぞれが数値化され、低いほうが良いと思われがちだが、
・LDLが低すぎる … からだに必要なコレステロールが行き渡らない
・HDLが低すぎる … あまった分を回収できていない
の意味となるので、どちらも「低いほど健康」とは言い切れません。重要なのはバランスで、かりにLDLが低くてもHDLが異常に高いような状態であれば健康とは言い難いのです。
残念ながら基準値を超えてしまったひとは、酒やタバコなどのし好品、体質や運動量も関わってくるので、食べ物だけでは改善しない場合もある。医師に普段の生活を伝え、指導してもらうのが良いだろう。
■まとめ
・コレステロールは、炭素・水素・酸素で成り立つ有機化合物
・比率が違うだけで、ショ糖やブドウ糖の仲間といえる物質
・「善玉」「悪玉」の区別はなく、1種類しか存在しない
・極悪なイメージに反し、生存に欠かせない物質。約80%は体内で生産されている!