【法律】地下鉄も「土地代」を払ってるって本当? (2/2ページ)
■地下40mでも「地上権」?
地下の権利はどうなるのか? これも「地上権」と呼ばれ、地下なのに地上権と禅問答のようなネーミングで、上空と同様に基本的には何mまでの制限はない。地球の中心まで「オレのもの」なのだ。もし自宅の下に地下鉄が通ったら、これにも地上権が該当するので「勝手に使わないで!」と主張できる。どうしても通したければ、土地の所有者に「使用料」を支払って「借りる」ことになるのだ。
ただしこれも現実的ではなく、地球の裏まで権利が及ぶと解釈すると、地球の半分しか住めなくなってしまうし、地下鉄はおろか、電柱をなくそう計画もメンドウクサい手続きだらけになってしまう。そこで2001年に生まれたのが「大深度地下法」だ。
大深度地下法では、
・地表から40m
・建物の「基礎部分」から10m
の、どちらか深いほうを基準に、それ以下の地上権は認められず、土地の所有者の許可なしで利用できる。標準的な住宅なら10mもの「基礎」があるはずもないので、50m以上深くを地下鉄が通っても、残念ながら使用料はもらえない。電線も同様で、「勝手に掘るな!」と抗議してもまったく意味をなさない。
余談だが、自分の土地に隣家の木がはみ出してきた場合、
・枝や実 … 隣家の「もの」なので、勝手に切ったり食べたりしてはいけない
・根 … 自分のもの扱い。無断で切っても構わない
と、これまたフシギなルールが存在する。落ちてきた柿やみかんを食べればドロボウになるが、地面から生えてきたものは「自分のもの」なので、どうせならタケノコが生えてくることを祈ろう。
■まとめ
・土地の上空と地下は「所有者」のもの
・民法・207条では高さ/深さの定めがない
・地下にも「地上権」があり、ほかのひとが使う場合は「使用料」を請求できる
・現実的に「オレのもの」と呼べる空間は、上空300m〜地下40mまで