戦時中の手榴弾が今も大量放置されている、埼玉の川原に行ってみた (1/3ページ)
川の水は田畑や飲料水の水源として使われている。川原にゴミを捨てることは水質悪化につながりかねず、人間や動植物に悪影響を与える場合もある。そのため河川法や廃棄物処理法で不法投棄は厳しく禁止されている。
ところが埼玉県川越市の小川には、戦時中に国策で大量生産された「爆弾の残骸」が今も大量に遺棄されている。その正体は――陶製手榴弾(とうせいしゅりゅうだん)だ。
小川に遺棄された陶製手榴弾のかけら(編集部撮影) 割れた頭蓋骨が散乱しているかのよう
現場は荒川に架かる治水橋近くにある。

治水橋。さいたま市大宮のビル群が遠くに見える
といっても手榴弾は荒川河川敷に廃棄されたのではない。明治時代以降、蛇行して流れていた荒川を改修したときに残った「びん沼川」だ。川というより湿地みたいだが、現在も若干水が流れている。
筆者が訪れた日は晴天続きで水量は少なかった。しかし雨量の多い時期になれば増水しないとも限らない。

治水橋から見た「びん沼川」
探検を開始した筆者だが、サイクリングロードのような道は整備されていない。両岸は樹木に覆われ、しかもその手前は柵で進入禁止になっていたりする。
柵を乗り越え、茂みを横断し、川中に出たくなった。しかしウェーダーを用意していない。ジーンズにスニーカーという服装では無謀な冒険だ。
1キロ以上歩いてもそれらしきスポットが見つからない。もう諦めて撤退しようか――そう思っていた矢先、目の前に1台の自動車が停まっていて、さらに川の方から人の声が聞こえる。もしやと思い近づくと、柵はなく、しかも樹木が途切れていた。川原の方を見渡すと、4人家族が地面を掘っている。