超音波を利用!MITが薬物吸収を早める新テクノロジーを開発 (1/2ページ)
source:http://news.mit.edu/
またひとつ最先端の技術によって、医療の可能性が拡大し、患者にとってよりストレスのない治療が実現することになるのかもしれない。
先日マサチューセッツ工科大学の研究者らが、“超音波”を用いて胃腸管の患部へと素早く薬を届ける方法を発表した。
このアプローチは潰瘍性大腸炎や炎症性腸疾患といった、胃腸の病気に苦しむ人への薬物投与を容易にするという。
■ 課題解決のため吸収スピードが速い方法を模索
論文は10月に刊行された、学術専門誌『Science Translational Medicine』誌に掲載された。
論文の筆者のひとりで、MITにあるがん専門の研究施設『Koch Institute for Integrative Cancer Research』の研究員であるGiovanni Traverso氏は、以下のように語っている、
<私たちは薬の投与の仕方を変えたのではない。私たちが変えたのは、処方のために(器具が体内に)とどまる必要のある時間だ。>
現時点では、さきほど例示したような胃腸系の疾患の治療には、浣腸が用いられるのが一般的だ。
薬が吸収されるためには、何時間も浣腸器を維持しなければならないが、当然のことながら軟便・下痢を伴う患者にとって非常に難しいと言える。
こうした課題を乗り越えるために、研究チームはもっと吸収スピードが速い方法を模索し続けたという。
そうしてたどり着いたのが今回の発表で、治療や研究技術の改善を可能にするなど、臨床面でも研究面でも非常に価値があるそうだ。
■ 「空洞現象」が薬物伝達の質を高める
論文の筆者のひとり、Koch Instituteの教授・Robert Langer氏は、30年にわたり薬物伝達の質を高めるために超音波を利用する可能性を調査してきたという。
1995年には『Science』誌で、超音波が肌を通して薬を伝達することを報告したが、今回まで胃腸管については研究がなされていなかった。