【一般常識】仕事でもプライベートでも要注意!「署名」と「記名」の違い・使い方

学生の窓口

入会申込書などでも見かける「署名」や「記名」欄。将来マイホームを購入するときには、手がつりそうなほど自分の名前を書くことになるので、キレイに書けるよう練習しておこう。

「署名」と「記名」の違いはなにか? 署名は「手書き」じゃないとダメの意味で、筆跡も証拠となるので重要な書類で用いられ、「記名」はスタンプや印字などの手書き以外も認められる。「押(おう)印」「捺(なつ)印」は言葉の違いだけで、どちらも「印鑑を押す」ことに変わりなく、数百円で買えるいわゆる三文判(さんもんばん)でも実印と同じ効力を持つ。証拠能力がもっとも高い「署名捺印」を求められたら、納得するまで書類を読んでからおこなわないとタイヘンなことが起きるのだ。

■「署名捺印」が最強

役所で自分の住民票をもらうときはもちろん、定期券を購入するさいも申込書には「氏名」を記す欄がある。これには署名と記名の2つがあり、
 ・署名 … 手書きが必須
 ・記名 … スタンプやワープロでも可
と、名前を記すだけでも意味がまったく違う。のちにモメたときの証拠能力は署名>記名となり、筆跡が残る「手書き」が優先される。クレジットカードの裏の名前を書く欄は「ご署名」とされているのが一般的で、これも店の「控え」のサインと比較し、同一人物と確認するためだ。字がキタナい、書くのがメンドウと、シールやスタンプで代用すると「署名じゃないので無効です」と言われてしまうのでご注意を。

印鑑を押す欄にも押(おう)印と捺(なつ)印の2つがあり、印鑑?それとも指で押す拇(ぼ)印?などと考えたひともいるだろう。残念ながら悩むほどの話題ではなく、押も捺も「判を押す」の意味を持ち、慣習的に署名と捺印、記名と押印の組み合わせで使われている。効力の高い順に並べると、
 1. 署名捺印
 2. 署名
 3. 記名押印
 4. 記名
となり、署名+捺印は「非常に重要」な書類の意味なので、内容を熟読してから対応しよう。

■実印も三文判も、効力は同じ

「実印」と「三文判」では証拠力に違いがあるのか? たとえ数百円で買った出来あいの三文判でも契約書としての効力は変わらないので、安易に押すとタイヘンなことになる場合もある。

実印の正式名称は「印鑑登録」で、満15歳以上なら学生でも作れる。登録すると、その印影(印のデザイン)と持ち主がひもづけされ、「確かにこのひとの印鑑です」と示す印鑑登録証明書が発行してもらえるようになる。住宅ローンなどの高額契約では実印+証明書が当たり前となり、偽造されるとタイヘンなことになるので、市販ではなく特注の印鑑が一般的だ。

たいして三文判は数百円で購入できる「すでに完成した」印鑑で、同じ印影のものがあってもフシギではないし、デザインもシンプルなので偽造される可能性が高い。宅急便の受け取りなどには良いだろうが、重要な局面には使わないほうが良い。

入会申込書などには、どちらを押せば良いのか? たんに「印」としか指定されていなければ実印/三文判のどちらも同じ効力を持つ。逆に、あとでモメごとが起きても「三文判だから」を理由に無効を訴えることはできない。整理すると、
 ・実印を求められている … 三文判では無効
 ・印としか指定されていない … 実印でも三文判でも効力は同じ
なので、実印か否かではなく、印鑑を押す=キャンセルできない、と心得えよう。

最後に、インクが染み出るタイプの認め印は「スタンプ」の一種。そもそも印鑑ではないので、印鑑登録できないし押/捺印したことにもならない。会社や学校内の届出書ならOKだろうが、契約書/申込書など「公式」の書類にはまったく効力がない。社会人になればなにかにつけて必要になるので、学生のうちに実印を作り、印鑑の重要性を理解しておくのも良いだろう。
【一般常識】仕事でもプライベートでも要注意!「署名」と「記名」の違い・使い方
■まとめ
 ・署名は「手書き」、記名はワープロでもスタンプでも可
 ・捺印と押印は同じ意味だが、慣習的に署名捺印/記名押印と呼ばれるだけ
 ・押した印が実印でも三文判でも、同じ効力を持つ

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