今井美樹 52歳にして、美貌も歌声も衰え知らず……。:ドラァグクイーン・エスムラルダ連載74 (2/3ページ)
しかも美樹は、アルバムをリリースするたびに、雑誌のインタビューに、「ドラマの役柄が抜けず、レコーディングのときは精神的にぐちゃぐちゃの状態だった」とか「うまく歌えずに落ち込んだ」とか、製作時の(主に精神面での)苦労話を披露。「アンタ、調子いい時あるの……?」とツッコミを入れつつ、ゴシップとか裏話が大好きなアタシにとっては、それもたまらなかったわ。
なお、今でもアタシが「すごいッ」と思っているのは、作詞家の岩里祐穂さんが書いた、「半袖」という曲の詞。おそらく「不倫相手の家を、外からこっそり眺めている女」の心情を描いているんだけど、詞の中に、それとはっきりわかる言葉は出てこないの。
最初聴いたときはアタシ、「何のこっちゃ」と思ったんだけど、少し大人になってからようやく意味がわかり、「なんて奥深い……」と衝撃を受けたわ。
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で、話を戻すと、その後美樹は、「半袖」の詞そのままに(?)布袋寅泰と不倫し、略奪婚。それから数年間は、夫のプロデュースによるアルバムを出し続けたんだけど、これが(少なくともアタシ的には)びっくりするほどつまらなかったの……。楽曲のせいなのか、美樹自身が幸せになったせいなのか、全体的に平板で、かつてのように、ちょっとした「陰影」や「深み」を感じさせる要素がなくなっちまったのよね。
ただ、本人たちも行き詰まりを感じたのか、10年ほど前からは夫の手を離れ、再びほかの作家陣による味わい深い楽曲を歌ってくれるようになった美樹。
今後も夫のプロデュースはほどほどにして、素敵な歌を聴かせ続けて! あと、いつまでも美貌を維持して、「人間、いくつになっても美しくいられるんだ」って希望をアタシに持たせて!(って、素材が違いすぎ……)
【エスムラルダ:プロフィール】
えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。2002年、東京都の『ヘブンアーティスト』ライセンスを取得。脚本家・ライターとしても活躍している。