あの頃の甘酸っぱい記憶も蘇る? 全国の女子高制服が大集合「イラストと写真で綴る【制服図鑑】」 (2/3ページ)

デイリーニュースオンライン

──武井さんは、どうやって被写体選びをされているんですか?

武井 人の紹介だったり、twitterで見つけたり。プロのモデルは使いません。商業的・ビジネス的な関係の雰囲気がでてしまうので。わざとらしくない、素人の初々しい感じ、自然な感じで、養殖型のモデルではないものを撮りたいです。

──素人の方を撮るとなると、被写体への指導も難しいですよね

武井 そうですね、けっこう難しいです。ポーズの指導より、メンタルの部分で話をすることの方が多いかもしれない。例えば3年生だったら、「もうすぐ卒業だよね、高校生活振り返って、楽しかったこととか、先生ともめたこととか、そういうことを振り返ってみて」なんて話して、ようやく表情も出来上がってくる。作品になるまで何回か撮って、自分との関係を柔らかいものにしてから撮る場合もあります。

 変な言い方ですけど、被写体の子に自分が初恋を抱くような気持ちになるシチュエーションで撮っていくのが一番良いです。……なんて言うと、被写体の女性に引かれちゃうかもしれないけど(笑)。

 また、矛盾するのですが、モデルさんの表情を観て欲しい訳では無いのです。作品で重要なのは、被写体の背後に存在するモノにリンクしてもらうことで、女の子の表情はその入り口に過ぎません。

──続いて森さんに質問です。イラストを描く際、どうやって資料集めをされているんですか?

 学校に直接聞いたり、あとは学校の何十年史とかお借りしたり。昔は水道橋の方に学校史をいっぱい扱ってる古書店があり、そこに行って買ってきました。

『東京女子高制服図鑑』では基本的に写真を撮らず、街で見かけた制服は文庫本の余白とかにメモしていました。今も制服を見かけるとついチェックしてしまいますね。

──制服はデザインも着こなし方も、時代と共に変遷していっていますが、森さんはどう思われますか?

 着こなしでは、最初に本を出した85年、ちょうどスカートがひざ下からひざ丈に移り変わりの時期だったんですけど、当時はまだ、ヤンキー系の文化が残ってて、スカート丈は長ければ長いほどカッコイイっていう時代でした。

 東京では青山学院とかオシャレな学校が「もうちょっと短い方がオシャレだよね」っていうような流れをつくって、90年代はどんどん短くなってますね。

 一方、関西ではひざ下丈の長いスカートがあります。神戸が本当に長い。ひざ下が基本なので、大阪も中心部に行くと割合、スカート丈長いです。でも京都は、大阪・神戸に比べてずっと短いままできてるんです。今後どうなるのかちょっと楽しみですね。

──お二人にとって、制服の魅力とは何ですか?

武井 ぼくはブレザーより、断然セーラー服派です。プリーツの広がりの美しさや、丈の短い上着が魅力でしょうか。作品にしたときに受ける印象がブレザーとは全く違うんです。物語性を感じるんですよ。

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