大ヒット中の映画『バクマン。』にオッサン視聴者が共感できないワケ (4/4ページ)

デイリーニュースオンライン

でも、原作がイケルなら実写もイケル

 というわけで、本作はおっさん的には全く共感できない「生き急いでる若者の話」なのですが、一方で、これ、原作書いてるのもおっさんなんですよね。ここまで若者たちの感性を理解して、若者たちをターゲットに作品を作り、現にヒットさせた、という点ではすごい作品だとも思います。プロ根性を感じる。

 なお、上記はそもそも原作にも内在している問題なので、映画としてどうかと言われると、映像表現は非常に素晴らしかったです。プロジェクションマッピングも見事に機能していましたし、エンドロールには作り手の遊び心とアイデアが詰まっていました。なので、漫画の実写化作品としてのクオリティ自体は高く、原作の雰囲気を受け止められる人ならば、実写映画版も十分楽しめるんじゃないですかね。

 また、原作ではサイコーと亜豆の恋愛模様があまりにも気持ち悪く(若い人が見ると「一途な純愛」なのかもしれません)、ちょっと見ていられないレベルでしたが、映画の方では二人の関係性にアレンジが加えられており大分共感しやすいものになっていました。ハッキリ言うとサイコーの恋が実らない。僕の周りの人たちが「原作よりも共感しやすかった」と言っていたのは、たぶんこの点なんだろうなあ。

著者プロフィール

作家

架神恭介

広島県出身。早稲田大学第一文学部卒業。『戦闘破壊学園ダンゲロス』で第3回講談社BOX新人賞を受賞し、小説家デビュー。漫画原作や動画制作、パンクロックなど多岐に活動。近著に『ダンゲロス1969』(Kindle)

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