天然兵器にご用心。食べるな!触るな!日本に生えてる“毒きのこ”まとめ

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秋といえば、“食欲の秋”! 秋の味覚であるきのこですが、今年はとっても豊作であり、松茸・しめじ・しいたけなどがおいしいらしいですよ! しかし、食用きのこと同じように、“毒きのこ”も豊作(むしろ凶作)となっているようです。 全国的に誤食被害が蔓延している毒きのこですが、中には食べたら命に関わるものも…! 今回は、日本にも生えている毒きのこの中で、食べたら命に関わるかもしれない危険なものをご紹介します。

危険度“A” タマゴテングタケ

出典: Wikipedia

日本においてドクツルタケやシロタマゴテングタケとともに、猛毒きのこ御三家と呼ばる『タマゴテングタケ』。
日本では、北海道以外ではあまり見られない毒きのこです。

その毒は食べると1日後に嘔吐・下痢・腹痛などの症状が現れ、数日後に内臓の細胞が破壊されてしまうという強力なもの。たとえ少量であっても、かなり重い症状があらわれるきのこであり、回復しても内臓や脳などに障害が残ると言われています。

危険度“A” コレラタケ

出典: funghiemicologia.com

かつて日本中で猛威を振るっていた感染症“コレラ”の名を冠する『コレラタケ』。

その毒性も伊達ではなく、中毒症状は、その名のように食後概ね10時間(摂食量により、6〜24時間)後にまずコレラのような激しい下痢が起こり、1日ほどで一度回復します。
その後4〜7日後に肝臓、腎臓などの臓器が破壊され、劇症肝炎や腎不全症状を起こし、最悪の場合死に至ってしまいます。

その致死率は50%とされており、口にした人の2人に1人が命を落とすと考えた場合には、決して低い数字ではないことがわかります。

危険度“A” シャグマアミガサタケ

出典: Hugh Erle Smith

まるで、人間の脳みそのような形状は、見た目からしても危険な香りが漂っている『シャグマアミガサタケ』。

含有している毒成分はヒドラジン類の一つギロミトリン(C4H8N2O)および、その加水分解物であり、ロケット推進剤としてもよく知られたモノメチルヒドラジンです。
食べると消化器系の中毒症状や、肝障害、痙攣などを起こします。また、発がん性物質のある毒の成分も含んでいます。
煮沸すると毒性のある成分が気化し、これらを吸い込むだけで中毒を起こすことも。

しかし、長時間の煮沸により、モノメチルヒドラジンの99.5%が消失するため、フィンランドなどの一部地域では、適切な処理を施して食用として用いられており、「菌界のフグ」などと呼ばれています。

危険度“S” ドクツルタケ

出典: Мухомор вонючий

その純白色の華美な姿と強力な毒性から、英語では“Destroying Angel(死天使)”の異名を持つ『ドクツルタケ』。

このきのこの恐ろしさは二つあり、一つは食後すぐには中毒を起こさず6~24時間経ってから初めて症状が表れること。もう一つは意外なことに非常に味がおいしいことです。
その毒性は極めて高く、1本(7~8g)で確実に成人男性1人を死に至らしめるほど。
食べるとまず腹痛・嘔吐・下痢というほかの毒キノコと同じ苦痛を与え、その数日後に肝臓・腎臓がスポンジ状に破壊され、苦しみ抜いた末に死に至ります。

危険度“SSS” カエンタケ

出典: Wikipedia

その鮮やかな赤色と形状があいまってまさに“地獄の火炎”のような『カエンタケ』。

致死量はわずか3g(子実体の生重量)程度ときわめて強力。
摂取後10分前後の短時間で症状が現れ、初期には腹痛・嘔吐・水様性下痢などの消化器系の症状が強く出ます。
その後、めまい・手足のしびれ・呼吸困難・言語障害・白血球と血小板の減少および造血機能障害・全身の皮膚のびらん・肝不全・腎不全・呼吸器不全といった多彩な症状が現れ、その致死率はきのこの中でも最悪のレベル。
また回復しても、小脳の萎縮・言語障害・運動障害、あるいは脱毛や皮膚の剥落などの後遺症が残ることがあります。

食べるな!触るな!毒きのこにご用心

山に行ったりすると見かけることもあるきのこですが、その見極めはプロでも難しいとされています。
安易に持ち帰って食べてしまったときには、取り返しのつかない事態になってしまうかもれません…。

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安全なきのこを食べて、幸せな“食欲の秋”を過ごしてください。

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