本当に怖い「ドーピング」クスリ漬けで性別変わった選手も (3/3ページ)
当時の東ドイツ選手はコーチから「これはビタミン剤だ」と言われ、それをまったく疑うことなく飲んでいたという事実が明らかにされている。
東ドイツ代表選手として活動していた元アスリートの多くは、心臓疾患や糖尿病などに苦しんでいる。
罪なき若者の夢と才能を貪り尽くした国家的犯罪は、今もスポーツ界の黒歴史として記憶に刻み込まれてしまっている。
■ アメリカでも問題化
ドーピング問題は、何も旧東側諸国だけの出来事ではない。
共産主義国家と戦い、東ドイツのスポーツ界を散々非難してきたはずのアメリカも、プロスポーツ界でのドーピング横行が問題化している。
総合格闘技イベント『UFC』でも、契約選手たちが相次いで薬物陽性反応を出したという出来事が今年の初めにあった。
実は格闘技界は、長い間ドーピング対策については常に後手だった。アメリカのマット界はボディビルディング界とつながりが深く、そのボディビル界は“ケミカル”と“ナチュラル”に二分されている。
筋肉増強剤を使用しているかそうでないか、という違いだ。そして80年代から90年代にかけての時期は、より大きな筋肉を身にまとっている“ケミカル”の選手が花形だった。
ボディビルダーとトレーニングジムでの接点がある格闘家も、そうした流れで薬物を使用していた。
バランスの取れた食事と規則正しい生活習慣で肉体を管理しようという発想が主流になったのは、実はほんの最近のことなのだ。嘘のように思われるかもしれないが、日本ですらも「ビタミンと筋肉は関係ない」という理由で野菜を食べない選手(!)が多く存在した。
このようにアメリカの“ドーピング汚染”は東ドイツとは違った流れだが、選手たちに悲劇をもたらしていることに変わりはない。
東京オリンピックに向けた課題は、こうした方面からも噴出しているのである。
【参考・画像】
※ ロシア、「国ぐるみのドーピング」か リオ五輪出場停止も – CNN
※ 総合格闘技「UFC」に激震――人気選手に薬物反応、どうする? – ITmediaビジネスオンライン
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※ Cherries / Shutterstock