時間が空くと菌が増殖! ペットボトルの「口飲み」はキケンってほんと? (2/2ページ)
これはミネラルウォーターやお茶が「ほぼ」中性なのがおもな原因で、果汁、乳酸、スポーツ飲料は酸性なため菌を減らしたデータもありますので、気になるひとはこれらを選ぶと良いでしょう。
■ケガの原因は「飲み残し」
なかには「口飲み」が原因でケガをした例もあります。混入した菌が飲み物を発酵させ、そのときに生じた二酸化炭素でペットボトルが破裂したのです。
原因は酵母(こうぼ)で、これが食品を分解しアルコールなどを作る作用を「発酵」と呼び、この過程で大量の二酸化炭素を発生し、逃げ場のなくなった二酸化炭素はペットボトルを破裂させてしまうのです。
どうして酵母が混入したのでしょうか? もっとも起きやすいのは「食事」で、味噌を始め酵母を使った発酵食品は山ほどあるので「口飲み」で移ったとしても不思議ではありません。また、パンに使われるイースト菌も同じ働きをするので、食事+口飲みはオススメできません。
発酵や腐敗には時間がかかるので、口飲みしたからといって、すぐに破裂するわけではありません。少しでも飲料が残ったまま放置し、数日経って捨てようと思ったときに破裂したケースがほとんどですので、
・飲み残しはすぐに捨てる
・キャップで密閉「しない」
すれば破裂の可能性は「ほぼ」なくなります。
長期間「放置」しておくのが真の原因ですので、ひとり暮らしのひともため込まず、収集日ごとに捨てるよう心がけてください。
■まとめ
・ペットボトルを「口飲み」すると、菌の宝庫になる
・15℃で保存しても、20時間後には50倍も増えたデータがある
・ほぼ中性のミネラルウォーターやお茶は、菌が急速に繁殖する
・酵母やイースト菌によって、ペットボトルが破裂する事故も起きている
(関口 寿/ガリレオワークス)