【研究結果】なぜ笑う? チンパンジーの笑顔の意味とは (1/2ページ)

ひとにとって重要な感情表現である「笑い」。赤ちゃんが最初に覚えるコミュニケーションなのに、笑うのは人間と霊長類だけなのはご存じでしょうか?
しっぽを振るなどで感情を表す動物は多くいますが、表情や笑い声を発するのはチンパンジーやゴリラが属する霊長類(れいちょうるい)だけ。ちびっ子と同様に「遊び」のサインとしても利用するのです。ただし嘲笑(ちょうしょう)やバカにされた感は人間固有の感情で、霊長類には笑いがもとでケンカが起きることはありません。人間の笑いは、コミュニケーションや喜びと同時に災いのもととなる、ビミョウな存在だったのです。
■笑いは「遊び」のサイン
笑いは人間に必要不可欠な感情表現で、新生児の段階からおこなわれています。これは新生児微笑とも呼ばれ、生まれて間もない赤ちゃんがほほえむのは有名な話で、コミュニケーションのためと考えられています。ただしこの時期はまだ「感情」ではなく筋肉が勝手に動くのが正体…ちょっと残念に思えるかも知れませんが、「笑い」が良いコミュニケーションになることを本能的に知っている証拠なのです。
人間以外にも「笑う」動物はいるのでしょうか? 感情表現はどの動物にもみられるものの、「人間のように」笑うのは霊長類だけ。声や表情だけでなくジェスチャーをおこなうこともあるのです。
8歳までのチンパンジーを観察した研究では、追いかけっこやくすぐり遊びをしながら、人間の幼児と同じように笑うことが確認されました。この笑いは人間と同様に「楽しい」だけでなく「遊び」の合図でもあったのです。
くすぐられて笑うのはなぜでしょうか? 当然でしょ? と思うのはおとなになった証拠で、赤ちゃんの足の裏をくすぐると、
・生後2~3ヶ月 … 足を引っ込める
・生後7~8ヶ月 … 笑顔を見せる、手足をバタつかせる
とリアクションが異なります。