大阪ドヤ街に活気…西成・ガールズバーが急増するワケ (3/3ページ)

デイリーニュースオンライン

 営業時間は午後3時ごろから遅くも夜11時まで。最近は、格安で若い女性と飲めるといった噂が広まり、西成の外からやってくるサラリーマン客も増えているという。

「そういう人は格好でわかるから、ぼったくられることも多いから注意ね。うちはせんけど」(ママ)

 それにしても、なぜ、ここ西成にこうした形態の店が急増したのだろうか? 後日、地元の不動産屋の社長がその理由の一端を語ってくれた。

「そもそも、このへんじゃ有名な中国系の不動産屋があって、そこの経営者夫婦が、これまで日本人が持っていた店舗の権利を“即金”で買い漁るようになったのがはじまりですわ。即金だから二束三文のカネでも飛びつく人も多い。そして、在日中国人向けの新聞なんかで一斉に募集をかけたんですわ」

 いい悪いは別として、この中国人業者の目の付け所はなかなかすごいものがある。日本人の不動産業者社長もいう。

「まったく盲点やったわ。まさか、西成のシャッター街がこんなに“売れる”とは思いも寄らなかった。いまはまだ地元の客が中心やけど、そのうち“名所”として話題になれば、それなりの集客も見込めるんやないですか」

 この街にはすでに「飛田新地」という名所があるが、客足は年々落ちており、この「中国人激安ガールズバーエリア」が新名所となる可能性も大いにありそうだ。

(取材・文/根本直樹)

根本直樹
1967年生まれ。週刊誌記者を経て、2001年よりフリーに。在日外国人犯罪、ヤクザ、貧困ビジネスから人物インタビューまで幅広く取材執筆。著書に『妻への遺言』(河出書房新社)、編著に『歌舞伎町案内人』などがある
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