【微妙な法律】デパートで「寒さしのぎ」しているとドロボウになるってほんと!? (1/2ページ)

日増しに寒さが厳しくなり、電車やホームの「暖房」が有り難い季節となりました。図書館やホテルのロビーのような暖かい場所では、居眠りしているひとも多く見かけます。
「暖かい」という理由だけで、一日中デパートにいたらどうなるでしょうか? 民法では「かたち」あるものだけが「物」として扱われるので、暖気や光は対象外。他人のエネルギーを利用してもドロボウにはなりません。ただし「管理できるもの」は「物」という説もあるので、「寒さしのぎ」が目的で建物内にいるとドロボウになる可能性もあるのです。
■重さがなければ「もの」じゃない?
他人のメールを勝手に読むなどは「盗み見」と表現されることがあります。メールの内容を「情報」と考えれば、確かに盗まれた気分になりますね。ところが民法では「盗んだ」ことにはならないので、ドロボウ扱いされることはありません。「かたち」のないものは「財産」として扱われないからです。
・民法・85条(定義) … 「物」とは有体物(ゆうたいぶつ)をいう
有体物とは「かたち」があって「空間」を占めるものの意味で、この条件を満たした人間以外の物体を「有体物」と表現します。対してメールの内容は重さも体積もないので「物」ではない無体物(むたいぶつ)扱い。日本語では「盗み」見と表現されるものの、法律的にはドロボウにはならないのです。
音楽やレポートはどうなるのでしょうか? 紙に印刷した楽譜や本は「有体物」ですが、「内容」は無体物なので「物」としては扱われません。ただしこれでは違法コピー天国になってしまいますので、作者を守るために著作権をはじめとした知的財産権が存在するのです。
■「暖かい空気」は誰のもの?
それでは「エネルギー」はどうなるのでしょうか? 物理の教科書に従うとエネルギーは「可能性」の意味なのでまぎれもない無体物ですが、法律的には「物」とする説もありますので、ひとのエネルギーを勝手に使うとドロボウ扱いされる可能性もあります。