10年で9割が廃業 飲食ビジネスが難しいワケ (2/3ページ)

新刊JP

しかし、独立起業を考えるくらいですから、資金繰りについてはあらかじめ考え、計画していたはずです。失敗してしまった飲食店経営者には何が足りなかったのでしょうか。

廣瀬:ひとことで言ってしまえば、計画性が足りなかったと言わざるをえません。
飲食業のビジネスモデルは「ヒト・モノ・カネ」が全て必要なので、そもそも難しいんですよ。初期投資でかなりのお金がかかりますし、人員も必要です。
まずお金がないと始まらないわけですが、そのお金を自己資金だけでまかなえる人は少数で、ほとんどの人はどこかから借りるしかない。ただ、たとえば開店資金に3000万円必要で、3000万円満額借りれたとしても、1年で返済しないといけないという条件だったとしたらまず返済できないでしょう。じゃあどういう条件なら返済できるのか。5年なのか7年なのか。もちろんこれは長ければ長いほどいいわけです。
今のは極端な例ですが、融資を受けることが「目的」になってしまっていて、それをどういうプランで返していくのかということがあまり考えられていない人が多いです。また、事業を始めてみると、当初の計画通りに物事が進まないことの方が多いものです。その場合でも融資を返済していけるのか、というところまで突き詰めて考えておくべきなのですが、そこまでやっている人も多くありません。

――今おっしゃったように、開業するにあたって融資は避けて通れないものですが、希望通りの額の融資を受けられる人もいればそうでない人もいます。この違いはどこで生まれるのでしょうか。

廣瀬:開業をする時に融資を受けられるところはほとんど決まっていて、基本的には日本政策金融公庫からしか借りられないと考えていいのですが、そこの条件として「希望融資額の10分の1は自己資金を用意してくださいね」というものがあります。1000万円必要であれば100万円は自己資金を持っていないといけない。
これを知らないと希望する額を借りられずに開業できなかったり、計画が遅れてしまったりということが起こります。担保があるとか強力な保証人がいるなら別ですが、ほとんどの人はそうではないでしょう。

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