10年で9割が廃業 飲食ビジネスが難しいワケ (3/3ページ)
「事前準備としてどのくらい貯金してきたか」というのは融資する側が開業を目指す人の信用度を評価する一つの尺度だということはわかっておくべきです。
――開業時に希望通りの融資を受けられる人の割合というのはどのくらいなのでしょうか。
廣瀬:半々くらいだと思います。ただ、僕のところに相談に来られる方は、比較的きちんと計画している方が多いので、一般的な割合はもっと低いと思います。
――新しい飲食店が軌道に乗るまでにどれくらいの期間が必要なのでしょうか。このあたりは計画時に甘く見積もられがちな気がします。
廣瀬:日本政策金融公庫の統計によると、軌道に乗るまでに約半年かかるというケースが一番多いようです。
ただ、「軌道に乗る」という表現は曖昧ですよね。継続的に「黒字」を出せるようになったら「軌道に乗った」と判断しがちなのですが、店舗の利益が黒字になることと収支が黒字になることは違います。
店舗の利益が100万円あっても、開業時に受けた融資の返済が150万あるなら、収支は赤字です。これが継続的に黒字になって初めて「軌道に乗った」と判断できるのですが、大方の人は「100万円利益が出ているからいいか」となってしまい、知らぬ間にお金がどんどんなくなって資金繰りが厳しくなってしまう。「何をもって“軌道に乗った”とするか」についてはとかく甘く見積もられがちです。(後編に続く)
(新刊JP編集部)