人工太陽への第一歩?ドイツで実験用新型核融合炉が稼働 (1/2ページ)
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これはヘリウムのプラズマ。温度は100万度に達しているという。12月10日、ドイツの『ウェンデルシュタイン7-X核融合炉』で撮影されたものだ。施設が組み上がったのが2014年4月。
その後1年を超える技術的な準備とテストを終えて、ステラレータータイプとしては世界最大の核融合炉で実験が始まったのだ。
■ 核融合は未来のエネルギー源?
とはいえ、実はまだ核融合反応にまでは達していないようだ。核融合が起こるには1億度もの高温を実現することが必要だという。
ご存じの方も多いと思うが、核融合は未来のエネルギー源として研究されている技術だ。核融合というのは核反応の一種だが、現在原子力発電で用いられている核分裂とは違い、軽い原子がくっつくことでエネルギーを出す。
核融合は、発生する放射性物質が少なく、また原理的に暴走することがなく、燃料は無尽蔵に入手可能だといわれていて、“未来のエネルギー源”として期待されている。
ただし、実現が非常にむずかしいのだ。地上で核融合反応を起こすためには1億度もの高温が必要になる。そんな温度に耐えられる容器は存在しない。
しかし、その状態では物質はプラズマ状態(電荷を帯びたガス)になる。強力な磁場を形成することができれば、その超高温のプラズマを、核融合炉の中心に封じ込めておくことができる。
そうやって核融合を起こすのだ。
■ 「ステラレーター式」で世界最大の核融合炉
核融合炉の方式としては、2つのタイプがポピュラーだそうだ。ひとつは『トカマク式』と呼ばれるもの。もうひとつは『ステラレーター式』と呼ばれるもの。
この『ウェンデルシュタイン7-X核融合炉』は、その『ステラレーター式』のなかで現在世界最大のものだ。もちろん、まだ実験用にすぎず、これをエネルギー供給に使おうというものではない。
現在、国際的な協力のもとに建設中のITERと呼ばれる『トカマク式』反応炉が注目されているが、この『ウェンデルシュタイン7-X核融合炉』は、『ステラレーター式』の可能性を探るための実験炉だ。