天才テリー伊藤対談「藤田孝典」(3)年金だけで老後を過ごすのは不可能 (1/2ページ)
テリー 「アサ芸」読者は俺も含めて、ホントはあっち系なことばっかり考えていたいんですよ(笑)。でも、今までの話を聞くと、とてもそうはいかないですね。
藤田 そのとおりだと思います。老後に不安を抱えて暮らさざるをえないとなると、消費を抑制して貯金に回さなきゃいけないですし、そうなると経済は縮小してしまいます。私自身、人間はそんな風でいいと思っているんですけど(笑)。
テリー そのためには、どうすればいいんですか?
藤田 やっぱり社会保障をもっと充実させるべきだと思いますけどね。海外には老後は安心ですから現役時代のお金はパーッと使っちゃってくださいという国もありますから。
テリー ヨーロッパは、そういう制度が整っているところが多いですよね。
藤田 その代わり、しっかり税金は取りますからね。そういった方向に進むのか、それとも今のまま老後に備えて現役時代からコツコツ貯金して自己責任で老後を迎えるままでいるのか。今、日本は選択の岐路に立たされてるんだと思います。
テリー ただ、福祉が充実した社会になるためには財源が必要ですよね。今より税率が上がるとなると、現役時代の生活がもっと厳しくなるじゃないですか。
藤田 僕は所得税の再分配に関しては、もっと考える必要があると思います。現役時代の所得に比例して老後の年金が決まりますから、現役時代の給料が高い人は、老後も年金が高くなる。
テリー ああ、どこかのニュースで「夫婦で40万ぐらい年金をもらってる」とか言ってるおばさんを観たことがありますよ。これはけっこう贅沢ですよね。
藤田 そう思いますよ。ですから高所得者の方には少し我慢してもらって、年金を平たく分配するとか、そういうことも考えたほうがいいでしょうね。