インドネシアのレジ袋有料化は、ゴミ削減と自然環境回復の足掛かりとなるか? (2/3ページ)
これが洪水の原因にも
ペットボトルやびん・缶などは、これらを拾い集めて生計を立てている人たちも多いのだが、レジ袋やビニールは誰にも拾われることなく、全くリサイクルされていない。
バリでは夕方になると家々から煙が立ち昇る。のどかな田園風景を背景に立ち昇る無数の煙は、まるで万葉集に歌われた古の日本の姿のようで、とても美しい。
しかし、その煙を間違っても吸ってはいけない。それは家庭のゴミを燃やす煙で、その多くはレジ袋などビニールやプラスチック製品だ。
また、ビニールを食べてしまい健康被害に陥ったり窒息死してしまう家畜も後を絶たない。
驚くことにゴミの埋立地で放牧されている牛なども多くいて、これらゴミを食べて育った家畜も、普通に食肉用として出荷されているという。
■ 深刻な河川・海上汚染
さらに深刻なことに、環境省の調査によると、インドネシアで排出される全てのごみ6,400万トンの内、約8%にあたる500万トンが川や海に捨てられているという。
ジャカルタを流れるチリウン・チタルム川は、川面を埋め尽くすゴミの衝撃的な映像で世界的に有名になったことは、記憶に新しい。例え、直接河川や海に捨てられなくても、埋立地や山中に捨てられたゴミは、雨季の激しい降水による濁流と共に流されてしまう。
河川に流出した膨大なゴミは、川の流れを堰き止め、大雨の度に洪水を引き起こす。その主犯格はビニール類やレジ袋だ。
インドネシアの多くの河川では、いくつものフィルターを設置して、ゴミの川下への流出を防ごうとしている。
しかし、次から次へと捨てられ流されてくる膨大なゴミを除去するには、焼け石に水程度の効果しかない。
2015年には、広い洋上を漂う”漂流ゴミ”に関しての発表も相次いだ。
世界の海を漂流するプラスチックごみは推計1億3千万トンにものぼる。プラスチック類は完全に分解されるまでに数百年を要し、洋上を漂うゴミの量は年々加速度的に増えている。
最新の調査では、インドネシアはプラスチックごみの年間洋上流出量が推計129万トンとされ、353万トンの中国に次いで世界第2位と発表された。