インドネシアのレジ袋有料化は、ゴミ削減と自然環境回復の足掛かりとなるか? (3/3ページ)
人口比で6倍近い差がある両国であるから、海洋国家という点を差し引いてもインドネシアの汚染貢献度は突出していることがよくわかる(日本は3.6万トン)。
美しいビーチは漂着したゴミに汚され、貴重な観光資源に傷が付き始めている。漂流ゴミは潮の流れに乗って、遥か地平線の彼方まで洋上を道のように続く。その姿は、さながら海の上の天の川のようだ。
その絶望的なスケールの大きさを目の当たりにすると、誰もが言葉を失う。

美しいビーチは漂着ゴミに悩まされている。海中のゴミもサンゴに深刻なダメージを与えている
■ マイクロプラスチック問題
これらプラスチックごみは、波に揺られ太陽光に晒されているうちに、徐々に劣化し細かく割れていく。5mm以下まで細断されたものは“マイクロプラスチック”と呼ばれ、これが近年大問題になってきている。
プラスチック類は、海中の汚染物質を集めやすい性質がある。細かく砕けたプラスチック片に有害物質がどんどん付着し、肉眼では見えにくい“毒のスープ”が形成される。これを、海洋生物が動物プランクトン群だと錯覚し食べてしまうのだ。
プラスチック片は排泄することもできるが、一緒に取り込まれた有毒化学物質は体内に蓄積されてゆく。それが食物連鎖の中で濃縮され、深刻な健康被害や致死的状態を生み出している。
最終的な捕食者である人間も、それを免れることはできない。(潮の流れの関係上、多くのゴミが集まりやすい日本近海の汚染度は深刻のようだ。複数の海域で世界平均値の数十倍という“マイクロプラスチック”が計測されている。)
■ 解決策は?
ゴミ問題の難しさは、埋め立てにしろ焼却にしろ、完璧な処理方法が無いところだと言えるだろう。コスト面、環境面で、パーフェクトな解は無いのだ。
唯一言えることは、環境負荷の高いゴミを、極力出さない社会にしていくことが重要だということ。
先日のCOP21パリ会議でも、過去同様の光景が繰り返されたが、温暖化ガスの排出量問題では先進国と途上国の意見の相違が続いている。
しかし、ゴミ問題に関しては、排出量を減らすことに反対する者はいないだろう。
まずは、何としてでも海洋流出する膨大なプラスチックごみを減らさなければならない。
レジ袋有料化と国家規模の啓蒙活動が、インドネシア社会にどのような変化を及ぼしていくかに、来年は注視していきたい。
【参考・動画】
※ TRASHED
※ TRASHED -ゴミ地球の代償- – YouTube