読み書きや算数…小学校入学前までに教えちゃダメですか?【専門家が回答】
色々知識がある子って「なんだか子どもらしくない」と非難されることがあります。それから“知り過ぎていると入学後、小学校の授業に飽きてしまう”とも言われます。果たして本当にそうなのでしょうか。
そこで今日は、『1人でできる子が育つ テキトー母さんのすすめ』の著者の立石美津子がいくつかの例を挙げてお話しします。
■子どもが「繰り返し」から学ぶこと
子どもってお気に入りの絵本があって毎日毎日、「これ読んで」と同じ絵本を持ってきませんか? 大人からすると「なんで内容をわかっているのにまた読んでほしいとせがむんだろう」と疑問に思いますよね。
でも、子どもは繰り返しが好きな生物なのです。内容を知っているからこそ「もう一回聞きたい」と思うのです。だから読み終えた途端「もう一回読んで」と要求してきたりします。
どこで何が出てくるか知っていて“笑う準備”までしています。”て・に・を・は“まで覚えていて少しでも間違えると「違う!」と怒って指摘してくることも。
大人は反復が苦手です。よほどのことでない限り、同じ映画を観たり本を読もうとは思いません。でも子どもは違います。繰り返すことで絵本の文章を自らの母国語として習得もしていきます。
たとえば昔話の猿蟹合戦のお話。「猿は蟹のおむすびが、うらやましくてたまりません。“俺の持っている柿の種を地面にまくと大きな柿の木になり実がたくさんなるよ”」といった文章を毎日のように読み聞かせていると、3歳児くらいの子どもも日常会話の中で「うやらましい」「地面にまく」などの言葉を使えるようになっていきます。
■「僕、知っている、知っている!」は授業妨害?
幼児期に文字の読み書きや数字を教えると、小学校に入学後「ぼく知っている。幼稚園で習った」と大騒ぎする子どもになることがあります。
先生にとっては扱いにくい子になったりします。授業妨害する子は先生にとって“授業妨害をされる子”ではありますが、子ども自身は授業の進行を遅らせようとしている訳ではありません。知っているから嬉しくて「僕知っている!」と言っているだけなのです。
こんな時は人生経験が豊富でプロである教師が「そうなのね。知っているのね。でも今は先生が皆にお話しする時間だからお口を閉じていようね」と授業の受け方をしつければ済むことです。「やりにくいから幼児期にいろいろやるな!」と言うのは教師側の身勝手です。
それに絵本と同じで、子どもは知っているからより興味を持つことができます。算数が出来る子が一番授業に集中していますし、運動が得意な子が一番嬉々として体育の授業に参加しています。
反対にチンプンカンプンな子はわからないのでそこに45分間じっと座って黒板を見ていることが困難だったりします。運動が苦手な子どもは体育の時間が苦痛です。
いかがでしたか。
子どもは繰り返しが好きで、知っているから楽しいのです。子どもの“好き”や“楽しい”に応じたしつけをしていくのが大人の役割ではないでしょうか。「子どもらしくない」とか「指導をしにくい」という大人げない大人にならないようにしましょうね。
【画像】
※ Ilya Andriyanov / PIXTA