【プロ野球】清原・金本はランク外?球界の”ケンカ番長”は意外すぎるあの男だった! (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

ドスの効いた「野球できへん身体にさすぞ!」

「番長」を定義づけておくと「風格」「リーダーシップ」「人望」を兼ね備えており、「この人には逆らえない」と感じる人物である。

「逆らえない、といえば根本陸夫(元ダイエー監督)さんだね。笑顔のときも目の奥は笑ってないし、得も言えぬ怖さがあった」と、あるOBが言う。策士のイメージが強いが、番長というに相応しい存在だったそうだ。

 意外だったのが元広島監督の古葉竹識氏だ。温厚なイメージで紳士の香り漂うが、「相手ベンチをヤジっていると、そばにやってきて『やめておけ』と。たった一言だけどビビった。おとなしそうにみえて、肝っ玉が座っている」と、あるOBは語ってくれた。

 その他、土井正博氏(元近鉄)、大杉勝男氏(元ヤクルト)、有藤通世氏(元ロッテ)などの名前も挙がる中、誰もが口にした「真の番長」といえば、「喝!」でおなじみの張本勲氏(元巨人)だった。

「乱闘が起こると、しばらく静観した後に『やめろ!』と一喝。その声で乱闘がピタリと止まった。それでも乱闘が収まらないと『おまえら野球できへん身体にさすぞ!』と。これで何度も騒ぎが収束した」(あるOB)

 学生のとき、ワルの間で伝説が大きくなるのも番長である。いわば風説が独り歩きするわけだが、張本氏の場合も同様で「事務所に名札があった」「立派な“絵”をお持ちだった」「移動のバスで絶対に窓際に座らなかったのはヒットマンの襲撃を防ぐため」など、選手の間でウソか本当かわからぬ話が語られていたという。

 日本一の安打数を誇るバッターは、球界一、肝の座った人物でもあったようだ。

小川隆行(おがわたかゆき)
編集者&ライター。『プロ野球 タブーの真相』(宝島社刊)シリーズなど、これまでプロ野球関連のムックを50冊以上手がけている。数多くのプロ野球選手、元選手と交流がある
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