天皇陛下とSEALDsを同一視した「朝日新聞」のデリカシーのなさ (2/2ページ)
■両陛下にも上から目線、一方SEALDsの扱いは?
どこから突っ込んでいいか分からないほどだが、そもそも朝日が金科玉条とする日本国憲法において、天皇陛下は国政に関する権能を有しない。さらに実質的に選挙権も被選挙権も持たない両陛下に、上から目線で「天皇、皇后は民主主義シンパだよね〜」とすり寄るとは、彼らが常に批判してきた<天皇の政治利用>そのものではないか。朝日新聞の増長ここに極まれり。
で、このところ両陛下と並べられた各人、とくにSEALDsは民主主義のために何をしていたかというと——。奥田君は過激発言で有名なSEALDs女性メンバー(注1)と仲違いしたり、「(敵とも)酒を飲んで対話すべき」(注2)はずが、自分を脅迫してきた学生を警察に逮捕してもらったりしていた。
対話ではなく権力の行使を求め、討論より内ゲバに血道をあげる。「AERA」が民主主義特集を再びやる機会があれば、SEALDs諸君は外した方が賢明だろう。むろん両陛下については、言うまでもない。
(1) 女性メンバー……「てめーの体の穴という穴に五寸釘ぶち込むぞ」という発言で有名な浪人生。
(2)「敵と酒を飲んで対話」……SEALDsメンバーの発言。
著者プロフィール

コンテンツプロデューサー
田中ねぃ
東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ