『「専業主夫」になりたい男たち』、白河桃子さんに聞くこれからの夫婦のカタチ (1/2ページ)
日本に約11万人いると言われている“専業主夫”にスポットを当てた白河桃子さんによる新刊『「専業主夫」になりたい男たち』(ポプラ新書)。妻の扶養に入る専業主夫とその妻の取材を通して、日本の夫婦や家族の実態を明らかにし、次世代の夫婦のカタチを探った意欲作です。著者の白河さんに話を聞きました。
『「専業主夫」になりたい男たち』は、2008年に社会学者の山田昌弘さんと刊行した共著『「婚活」時代』(ディスカヴァー携書)で婚活ブームを起こした白河さんによる最新刊。専業主夫とその妻への徹底取材を通じて、夫婦の“理想”と現実”が乖離していること、「男は仕事、女は家庭」というような性別役割分担に縛られているため、家族や夫婦の生き方の選択肢が限られて男性も女性も苦しい思いをしていることを浮かび上がらせています。
執筆にあたり「興味があったのは妻の側の女性の意識」と話す白河さん。同書では主夫の妻たちの本音に迫ることで“大黒柱妻”となった妻たちの軌跡も明らかにしています。白河さんは取材を通じて「男女は表裏一体ではないが、男女の役割を逆転させて考えることで、お互い持っていた偏見やお互いの苦しみ、不自由さがすごくよくわかった」と言います。
男女の不自由さの背景には「日本は男性が家事育児をすることや女性よりも稼がないことに対しての風当たりが強い。女性は女性で、子どもを持っている女性が仕事をすることに対しての風当たりが強い」ことがあるといい、「夫婦のときどきの状態によって育児や仕事の分担を柔軟に決めていけるのがいいと思う」と語りました。
男性、女性がそれぞれ抱える不自由さが解消されるためには、男性の育児休暇取得など国や企業の政策や制度といった後押しも必要ですが、育児を女性側にだけ求めたり、稼ぐことを男性側に押し付けたりといった「性別役割分担意識」にいかに私たちが捉われているか自覚することが不可欠とも。
白河さんは「最近は、男性からも『大黒柱はつらい』という発信も多い。男女お互い『つらい』と主張し合う“つらい合戦”になっているので、話し合いながらうまく一緒にやっていこうよというふうになればと思う。そのために『主夫』という考えが広がればと思う」と力を込めました。